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ラベンダーのkoyaのレビュー・感想・評価

ラベンダー(2000年製作の映画)
4.0
この映画は、日本で金城武が売れている頃、公開になったのですが、それでも単館公開で、もうそこまでして観に来る観客ですから、ファンクラブの会員イベントみたいでした。

かわいい映画。他愛のない映画。
でも、映像はとても凝っていて、特に色使いがとてもきれい。
香港も九龍側ではなくて、めずらしくセントラル香港を舞台にしています。
夜の街は、青。
ケリーが空に放つオレンジ色の風船。
ラベンダーの紫。

恋人を亡くして沈んでばかりのケリーの所に突然天から降ってきた天使の金城武。
アパートのとなりは、ケリーの恋人の事がずっと好きだったゲイのイーソン・チャン。
この3人がメインなんですけど、仲いいとはいえない3人の人間関係が面白い。

もちろん、イーソンは、金城君の事を気に入って、飲みにつれていったり、ゲイ・バーに連れていったり、女性相手のストリップダンサーやらせたり・・・ここ金城ファン必見。
これが、『不夜城』の、『LOVERS』の、『神様、もう少しだけ』の!!!!ってショッキングなシーンかもしれません。
私、大笑いしてしまうんだけどなぁ。

どちらかというと『天使の涙』の人間ではない何かの生き物的な役(天使だし)だから、ハンサムだけど無垢で何も知らずにニコニコみたいな邪気のない役なんですよね。

フランスロケまでしている、という結構な大作映画で、金城武の白、ケリー・チャンのオレンジの衣装は衣装さんの手作り。
ケリー・チャンは、死んだ恋人がいつまでも忘れられないけれど、夢の中で会いにいく、そのシーンがとても好きです。
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