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DUNE/デューン 砂の惑星のshihoのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.5
私これめっちゃ好きでした。
徹底したこだわりと隙のない美術が最高。好みの人にとってはもはや観る栄養。

こんなに美しい砂漠映画は観たことなかったですね。全てを飲み込む砂漠の怪物ですら美しい。
比較対象として正しいかは分からないけど、マッドマックスの荒々しさや生の表現の真逆を行く感じ。どらちも違ってそれぞれ良いと思います。

映像の質と音響がいい。低音があまりにバリバリしているのは心の臓にわるい感じがして苦手な私でも、心地よい低音の響きだった。品があるのだ。

登場人物たちのルックス(俳優のセレクト+作られたキャラの造形)が最高でアトレイデス家の美形母子観ているだけで幸せだし画面が保つ。
ティモシー・シャラメはこれまで遊び人一般人の役しか観てなかったけど、苛烈な運命を背負って成長していく主人公が似合い過ぎている。この監督の作風と化学反応が起きている。

ダンガン(ジェイソン・モモア)がカッコ良すぎて全私が泣いた。ありがとう。

架空の星・架空の建物・架空の民族なんだけど、あまりに素晴らしい作りでお金かけた壮大なごっこ遊びに凄い説得力を持たせてる。
現地のヘリコプター的な羽ばたき機とか「うんうん飛ぶ!これはちゃんと飛ぶぜ!」って思わせてくれる。
作り物だと分かっててなおそれが超好きで観ているのが楽しい。

元々有名なSF小説なんだよね。
「メッセージ」や「ボーダーライン」はデューンへの序章だったんですね?って感じるほど、監督の気合と愛とこだわりを感じた。
名前と用語が多くて観終わってから解説など読んでやっと理解したけど、全部分からなくても1週目はいいかなって思える。
なんてことないシーンもじっくりやるので、2回目はちょっと早送りしたりしたけど、1回目は全然辛くなかった。観ていて幸せだった。

テレビで観ても面白かったけど、これは映画館の大画面で観たらもっともっといいだろうな!と思ったので続編は劇場へ行きたい。
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