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アンダー・ユア・ベッドのmakoのレビュー・感想・評価

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)
3.9
2本目はこちら。
内容をほとんど知らずに鑑賞。
ポスターの感じから「屋根裏の散歩者」みたいなものかなと思った。
覗くというのは似てるけどあとは違った。

一言で言えばストーカーもの。
傍から見ればそうなんだけど、違う気もする。

主人公の三井(高良健吾)は影が薄い。親からもクラスメイトからも名前すら覚えられたことがない。卒業アルバムのクラス写真に写ってなくても誰も気づかない。そんな三井が大学時代、「三井くん」と呼んでくれたただ一人の女性が佐々木千尋(西川可奈子)。

佐々木千尋の大学時代は笑顔が素敵な明るい感じ。だが11年後の彼女は大学時代とは大きく変わっていた。
三井はそんな彼女の事を知りたくて近くに引っ越し、アクアショップを開き、彼女の家を監視するようになる。
そう、ここまで読めばストーカーなのよ。女性にとっては三井は不気味な存在で怖いと思う。私もそうだから。
でも千尋の反応は違っていた。
それは千尋の置かれている環境によるもの。
これが目を覆いたくなるくらい凄まじい。よく耐えれるなと思うくらい。
夫からのDVの描写が恐ろしい。
だから千尋にとって三井は一筋の光に見えたと思う。
でも千尋は三井の存在を終盤まで知りません。千尋は、誰か知らないけど、でも自分の事を励ましてくれる人がいると知る。

三井の過去は辛く、三井が千尋を監視する描写は変態的な所もあり。
それでもラストは涙が溢れそうになった。報われた思いがしました。

小石をどけてその下にいるミミズが蠢く様子が何度も挿入されるので虫が嫌いな方はご注意!


身体を張って頑張った西川可奈子さん、素晴らしかったです。脱ぎっぷりもいいし、大学時代と11年後の変貌ぶりもいい!何かの女優賞を獲ってほしいくらい。
影が薄い三井役の高良健吾さん、○○ツをつけるシーンに驚きました。
三井もまさか○○してたなんて。『JOKER』を観てたから少し重なった。
千尋の夫役安部賢一さん、演技がめちゃ怖かった〜。

重く辛く、凄まじいDVシーンに頭がクラクラした。観ごたえがありました。


劇場鑑賞 #95
2019 #138
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