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ラストナイト・イン・ソーホーの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

1960年代に憧れを抱くロンドンのファッション女子学生が、夢の中で、60年代に歌手になる夢を男性たちに利用され踏みにじられ、復讐でその男性たちを刺殺した女性を目撃し、さらには憑依されたかのように自身も男性たちの霊を見る。『反撥』(鏡に霊が映る、アプローチしてくる男を殺す、壁から腕が伸びる)、『サスペリア』(赤と青のネオンライト)へのオマージュと、完璧に再現された 60年代へのノスタルジーと共に、過去から現在に至るまで、利用され制約を受けた女性たちの思いを集約的に表現したかったのだと思うが、意欲の空回り感が否めない。オマージュやノスタルジー、そしてホラーと幅広い各要素の作りこみが丁寧で完成度が高い分、テーマが散漫に。女性たちの思いも、回答が「殺人」では映画内どまり、現実世界では意味をなさない。この点では批判も受けるだろうが、それも吸収して、またこのテーマに挑んで欲しいと思う。ホラー要素では、透明でブレる霊たちが、何度も出現し過ぎて、恐怖感が薄れた
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