タスマニア

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのタスマニアのレビュー・感想・評価

4.0
2022年4本目。

面白かった!
ミステリーとしての驚きやサプライズ的な面白さはもちろんだけど、物語の設定や見せ場の作り方や演出も良かった。

9人の各国の優秀な翻訳家が一つの場所に集まってくる様子はさながら "言語アベンジャーズ" であり、その後の展開を考えると「オーシャンズ11」にも見えてきそうな。
タイトルクレジットの出し方はおしゃれに高揚感を煽ってくる感じもした。

この映画は "おしゃれクライムミステリー" と認定したと思いきや
えげつない形で登場人物たちの精神を追い込む、サスペンスの姿も見えてくる。
ベストセラー作家の新作を9人の翻訳家たちが翻訳する。ただし、ある空間に閉じ込められた上で・・・。
こんなシチュエーションが(サイコ)サスペンスになり得る余白を生んでいて面白い。
フランスの映画ということで勝手に「結末までスマートに走り切る」と思ってたけど、結構血生臭い一面もあるのね笑

物語の真実や展開は人によっては予想できる部分もあると思うから、プロモーションにおける過度な謳い文句は一旦置いといて、フラットな気持ちで見ると、結構楽しめる映画なはず。

特にとあるシーンで登場人物たちの多言語でのコミュニケーションシーンが見どころ。
"翻訳家" という設定がすごく活きる名シーンだし、何よりキャスト自身の多才さも遺憾無く発揮されている。
オルガ・キュリレンコって、数カ国の言葉を操れるらしい。
美しい上にその才能は才色兼備すぎる。

アレックス・ロウザーは見るたびに「イミテーション・ゲーム」の少年期のアランを思い出して、ただならぬ青年のイメージが離れない笑

あと、役者ではないけど、ローズマリーの役柄可愛すぎん?笑
なんかすごく守ってあげたくなる印象的な役柄でした。
本編での活躍もグッド!
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