順風満帆な新婚生活を約束された女性（風祭ゆき）が、町のチンピラ兄弟（田浦智之＆山本祐二）に強姦されてしまう。男の強姦願望に翻弄される薄幸美人の生き様を描いている、日活ロマンポルノ。

前半部は、二十歳の誕生日を目前した不良少年が、形容できないほどの焦燥感に苛まれていく展開。そして後半部は、レイプ被害者となる主人公の空中分解を描いていく展開。異なる性格をもつ兄弟が、強姦行為を介して、魔性の女を奪い合うというドラマ。

レイプ魔に因縁をつけられた女性が、わざわざヒト気のない場所に逃げるという、お決まりのツッコミどころあり。シナリオを進行させるためのご都合主義が見受けられ、登場人物の言動にもクエスチョンが浮かび上がる。

本作が風祭ゆきのデビュー作となっており、華麗に墜ちていく薄幸美人ぶりが、早くも職人技の領域に達している。もはや女優というよりも、"退廃芸術"の概念そのもの。

これ那須真知子脚本だったのだ。風祭ゆきのロマンポルノデビュー作。「竹山ひとり旅」やテレドラマの端役は結構出てたんだけどクローズアップされてなかった。兄弟でこんな話ある？と設定が凄い。ラスト近くでの土砂降りの中の風祭ゆきが美しい。本作見たさにシャープのVHSデッキ(当時最安値)買ってレンタルビデオ屋で借りたのを思い出した。1983年は、レンタルビデオ黎明期だった。

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良い雨だった