ましゅー

レ・ミゼラブルのましゅーのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.9
在宅勤務が続く中、受注業務問合せの輪番制での電話番も兼ね、水曜日8日振りに都内に出社。オフィスでの勤務も、ほとんどの社員はやはり在宅勤務でまばらな人数しか出社していないため、万々歳という訳ではないですが、それでも久々にそれなりの距離での徒歩を含む外出は、気晴らしにはなりました。
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という事でせっかく都内に出たのですから、会社からの距離と上映時間兼ね合わせの上、ほぼ定時で退社後 細心の注意を払い、本作品を鑑賞したのであります。
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現代社会の闇とも言える、世の中に厳然と横たわる差別や貧困、権力による謂われなき横暴。あるいは子供への、または弱きものへの無関心、もしくは過度な干渉。そして溜まりに溜まった鬱憤の爆発。
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終始妙な緊張感と、落ち着かない動きのある画面とフィックスされた画面、時折挟まる遠景やストーリーと密接に絡んだドローン映像等との構成も相まって、次の瞬間 何が起こるか予断を許さない展開。
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ここ最近の鬱屈した日々が余計にそう思わせるのか、どちらとも取れるラストの衝撃度とと共に、今の私にはきれいに刺さりました。

そうしたモヤモヤした余韻に加え、ふと社用携帯で見た「在宅勤務延長の通達」も相まって、私の帰路の歩調がそれはそれは重いものであったのは、単なる偶然ではなかったのかも知れません…
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(公式HPイントロダクションより抜粋)
「レ・ミゼラブル」の舞台となった街で、今なお繰り返される悲劇の連鎖。現代社会の闇をリアルに描く、衝撃の問題作!!

犯罪防止班に新たに配属された警官のステファンと同僚たちが、ある少年の引き起こした些細な事件をきっかけに、やがて取り返しのつかない事態へと陥っていく様を、緊張感あふれる描写で描いた本作。

第72回カンヌ国際映画祭でセンセーションを巻き起こすと、「コンペ最大のショック!」「クロワゼットを震撼させた未確認物体!」と称賛を受け、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』と並んでパルムドールを競い、審査員賞に輝いた。

各国の映画祭でも数々の賞を獲得し、第92回アカデミー賞®国際長編映画賞(旧名称:外国語映画賞)ではフランス代表にも選出、ゴールデン・グローブ賞の外国語映画賞にもノミネートされている。
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