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アニエスによるヴァルダのQvQのレビュー・感想・評価

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)
3.9
「幸福」と「顔たち、ところどころ」しか観ていないのでアニエス・ヴァルダについて語れるようなことは何もないのですが、これ観てもっといろいろ観たいなあ、やっぱり好きだなあと思ったし、その魅力に改めて気づくことができたので、これから楽しみにいろいろ観ていこうと思いました。

めっちゃキュートだし、考えてること面白いし、人としてとても魅力的。発想を形にする力が半端ない。そしてその発想が本当に興味深いし、すごくベタな言い方だけどいろんな意味でセンスも半端ないです。世の中にはいろんなことを考えてそれを自分なりに表現していこうとする人はたくさんいるけれど、やっぱり人間力があるってことがどれだけ大事なのかということも再認識させていただきました。

ものすごく失礼ながら、見ているもの、見ようとしているものは共感出来るものも多くて、ちょっと自分の中のものと近い気もするんだけど、それを彼女は彼女の中にあるひらめきと創造力でどんどん形にしていくことが出来る。そこがやっぱりすごい。その度に、「わー、こんなふうに形にしていくんだ!」とワクワクしたし、そのアイデアになるほど!と何度も唸りました。インスタレーション的な作品はどれもみんな実際に見て体感したかったです。

伝えておきたかったのかな。本作ではいろんな仕事の過程を余すことなく語っているので、クリエーターならものすごく勉強になると思います。改めてこの表現者の素晴らしさと面白さを感じることのできる作品でした。亡くなっちゃったの、ほんと惜しいです。長生きはされた年齢ですが、まだまだ彼女が生み出すものを観てみたかったなあと思いました。映画はずっと残るから、少しずつでも観ていかないとな。
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