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ジョーンの秘密のmaroのレビュー・感想・評価

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)
4.0
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:77/126
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

日本人としてちょっと知っておいてもいいかなっていう映画だった。
主人公の背景はかなり変えられているけど、実話に基づいた話で、原爆の情報をソ連に流したイギリス人女性が主人公。

話は『タイタニック』のようで、突然MI5に逮捕されたジョーンが若い頃を回想する形で話が進んでいく。

恋人との関係性や平和を願っての善意から、彼女は原爆の情報をソ連側に流してしまうというサスペンスチックな雰囲気。

なんだけど、その恋人との絡みや研究室で出会った上司との不倫など、ちょいちょい恋愛要素を出してくるのが、よく言えばミックスジャンル、悪く言えば迷走という印象はある。

でも、原爆を落とされた唯一の国に生まれ住んでいる身としては、その開発過程でこういう事実があったというのは実に興味深かった。

ジョーンとしては、ソ連が核の開発を完了することで他の枢軸国と肩を並べることができ、お互いにけん制し合ってこれ以上の核攻撃が行われないことを考えての行動なので、結果として平和に貢献したと僕は思いたい。

弁護士である息子に「裏切者!」と罵られても、最後にその点を認めて弁護を引き受けてもらえるところはちょっと感動だった。

とはいえ、50年以上経っても逮捕されるんだという意外さはあったけどね。
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