アネモネ

カセットテープ・ダイアリーズのアネモネのレビュー・感想・評価

4.0
ずっと公開を楽しみにしていた映画。
青春&音楽
期待通り、それ以上に良かったです!!


ハイスクールに入り、世界が広がるあの感じ、
わーかーるー!
色んな個性があって、改めて
「自分らしく生きていいんだ!」
って実感したり、なりたい自分に少しずつ気付いていく時期。
高校生の多感な時期に出会う、
この音楽最高!って言うあの衝撃と感動
いいよね!

嵐のように心がぐちゃぐちゃになる、子供と大人の狭間にいる時。
毎日が最高に楽しい時もあれば、親に頼らないと生きていけないもどかしさを感じて反抗する時もある。 
そんな時、自分を支えてくれたのが音楽。
ジャベド君にはそれがBOSSだった。
私には、音楽にのせて今の感情を表現するジャベド君が羨ましくて眩しくてしょうがなかったです。

当時のイギリスの不況は様々な映画で知ってはいたけど、
本当大変だったんだろうな。。
それがくしくもアメリカ労働者の叫びを歌う、一昔前のBOSSの音楽が響くとは。
マットや音楽部?のかける曲や服装で、言わずもがなあの時代若者に流行っていた音楽がちゃんと伝わってきて、Gジャンをオシャレと思うジャベド君との差が面白かった。
この音楽を好きな自分最高!ってなる気持ちわかるもん。
それで幼なじみとケンカしちゃうエピソードとか素敵すぎる!!


そしてジャベド君にはもう一つ「人種差別」と言う壁があって。 
お父さんがイギリスに来てどんだけ苦労して家族を食べさせてくれたのか、ジャベド君はわかってはいるのだけど…。
けどあの年頃には葛藤があって当たり前だよね。
それを包み込んでくれる幼なじみがいたからこそ、彼は自分らしくいれたんだと思いました。
あんなに最高な彼女と2人の親友がいるジャベド君は幸せだなぁ。



歳を取ったのか、所々涙がポロリと。。
感動なのか羨ましい気持ちからか懐かしい感情からなのか…
どうして自分が泣いているのかわからなくなりました。


私はジャベド君と同じように、影響を受けたのは
80年代は流行りものよりも70年代の
ストーンズやモータウンに夢中でした。
小中の時、テレビでガンガン流れるボウイやカルチャークラブやデュランデュランには心を動かされなかったけど、歳を重ねてやっと80年代の音楽の良さを今頃改めて実感しているのでした。

好きな音楽に出会い、現実とのギャップに心が掻き回されるあの感じを羨ましく思う私は
まだ大人になりきれていないのでしょうか。。
とにかく!音楽は最高だーっ!!


追記
地元に帰りこの映画館に通って1年半。
今までで1番混んでた。
アネモネ

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