Kamiyo

フェイクのKamiyoのレビュー・感想・評価

フェイク(1997年製作の映画)
3.8
1997年 ”フェイク”
実話をもとにしたFBI潜入捜査官とマフィアの内部抗争を描く映画で、ジョニーデップ(ドニー)が捜査官、アルパチーノ(レフティー)が兄貴役を務めます。
カッコ悪くてダメなマフィアのパチーノと、彼を利用しながらも心境に変化が生じていく潜入捜査官のジョニー・デップ。

この映画の魅力はこの2人の演技です。特に、なんと言ってもアルパチーノ、ぴったりとレフティというキャラ、安っぽくて人間臭くて、そんな役を見事に演じています。

特に最後のシーンは仲間を信じた気持ちと、死を覚悟した態度が哀愁を感じさせカッコイイです。男同士の言いようない絆は最高ですね。

レフト・ハンド号の事でレフティがドニーを問い詰め、最後にレフティは「お前なら許せる」とドニーの頬に優しく手をやる。
このシーンは本当に目頭が熱くなります。
そしてクライマックスへ…。
裏切りの証拠を目の前に突き出されても「信じねぇ」と言い、そして深夜に『呼び出し』がかけられたレフティ。
家を出る前に身に付けている貴金属等を全て置いて出て行く。
『呼び出し』の意味がレフティには解っていたから。

パチーノのための作品。そういったらデップファンは怒るでしょうか?それほどパチーノを際立たせる演出と脚本だと思います。少ししゃがれた声で下賎た台詞を連発しながら彼なりの動議にしたがって生きていくギャングの演技は味わい深いものがあります。さすがです
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