肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ビーストの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ビースト(2018年製作の映画)
4.5
韓国の獣がフレンチノワール傑作に喰らいつき、警察内部で哀しき獣たちが互いを喰い荒らして残るものは・・・
韓国映画の"陰"の要素が集約された「汚職映画」はやっぱりただのリメイクな国色に染め〜ので終わらない『コリアン・ノワール』へと塗り潰しとぐろを巻くヘビー作

まず言っておきましょう!続けて見た『悪より救いたまえ』とは"アクション・エンターテイメント"の目線で見れば、確実に『悪たま』の方が面白いです!爽快感すらあるでしょう。
しかしだ!こちらはその逆を、元映画を丸呑みしてしまうまでの「ノワール」の本領を発揮しているんです!!

"『あるいは裏切りという名の犬』の換骨奪胎!"
と少しは骨のある評論家風な表現が紹介分にあったので、観たかどうかも朧気な『あるいは〜』鑑賞してから比較検証してみましたよw
で、どうかと申しますと"まさに「換骨奪胎」"なんですよw
この映画を評すにおいて、オマージュやリメイクなんていうのは生ぬるい!!
見てるか?『ディパーテッド』(マーティン・スコセッシ)!ノワール映画において"自分の物にしよう"という下品なまでの「渇望」はこういうことを言うんだぞ!と説教したくなるくらいの「韓国奪胎」なんですよw

まるで原作であるはずの『あるいは〜』と"別路線"を辿る"別モノ"に挿げ替えています!
それが"良くも悪くも"であることは間違いない!w間違いないんですが、この映画を観れば『あるいは〜』はフレンチムービーらしさの、まだ「お上品」だったな…原作映画をも"良くも悪くも"も評価を塗り替え、上から被さるが如く侵食、凌辱してまうほどの「バイタリティ」が"恐ろしい"と感じるまでのものに仕上がってます!

主演「イ・ソンミン」さんは『工作』、Netflix『第8日の夜』、『目撃者』では主演を務める韓国映画界になくてはならない"名脇役の立ち位置"ではないでしょうか?もう"韓国の「香川照之」"と言っても過言ではないでしょう!(ビジュアル・雰囲気といい似てると言いたいだけw)
の『あるいは〜』に引き続き冴えないオッサンたちの"不協和音(諍い)"を描くストーリーなんで、どうにも"ビジュアルの魅力に乏しい"のも再現しなくたっていいじゃないか!とボヤきたくなる映画ではあるんですw最初は
でも彼の演技力や留まることを知らず発揮されていて、もはや韓国映画定番の暴力で解決しちゃうような"横暴刑事"系から意図せず殺人に加担してしまう"汚職刑事"への精神の擦り減り具合、葛藤が見事!
自分の体調次第もあったかも知れませんが、『あるいは〜』と全く違う「多ジャンル」への働きがあり、自分の痕跡を消そうと画策する、偽装・スニーキング映画なシーンの緊迫感が凄まじく、見てるこっちの"良心の呵責"を責め立てるかのような錯覚で気分悪くなってしまうという…演技と演出が功を奏する映画となっています。

『あるいは〜』のオマージュシーンもそつなく入ってはいるのですが、それが"ミスリード"、違う展開へと作用する仕掛けの連続の「ミステリー・サスペンス」としての一面も元映画と違ったいくつもの楽しみ方ができるのもこの映画の魅力。
「現金郵送強奪」から「猟奇連続殺人事件」へと(いつもの韓国映画か…)と韓国「サイコ映画」をいくつも見てる常習犯…上級者には辟易しそうな設定変化だけども、「ホームグラウンド化」した"豪胆な改変"はお得意だけあって"それ以上のものを見せてくれる"MADさが待っています…

例えるならば『生き残るための3つの取引』、『悪魔を見た』に並ぶコアな「人類悪」、屍を踏め荒らして渇望し「醜悪」を塗り固めたからこそ得られる「権威(社会)」が『韓国』そのものだと…メッセージ性の叩きつけもまた"「世情」の怨嗟"ようです(最大限の褒め言葉)