ウサミ

フォロウィングのウサミのレビュー・感想・評価

フォロウィング(1998年製作の映画)
3.7
クリストファーノーランのデビュー作。

70分という短い時間の中で、3人の登場人物の関係性とバラバラの時間軸を映し、その中で驚愕の真実を暴き出して行く、という構図は、さすがクリストファーノーランといった感じ。

全編白黒映像ということもあってか、正直観ててすごく窮屈さがあった。
主人公の頭の悪さ、周りを囲む人物の高慢な態度など少しストレスを感じる部分も多かったが、それらのマイナス部分を吹き飛ばしてくれるほどには、映画の着地点が面白かった。

「メメント」では擬似的な記憶喪失を体験できた上、観るものの想像を超えた1つ奥の真実に驚かされた。
「プレステージ」ではイリュージョンの世界の裏側を描きながら、その奥に潜む人の狂気に背筋が凍った。

本作は、脚本の妙を感じることは十分に出来たけど、そこまで作品自体に深みを感じたわけではなかったです。しかし、この作品からドンドン進化して、先述したような作品が生まれたんだろうな、と素人ながらに思いました。
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