激しく迫力のある映画や観客を感動に引きずり込む物語がたくさんある中で、たまにはいいわよね、こういう箸休め的な映画。
5際のラウル坊やがめっちゃ可愛くてさらってしまいたくなる。景色も綺麗。音楽も素敵。詩のように綴られるセリフもいい。
ものすごく興味深いと思ったのが、作中の「嘘」の扱い方。
みんな誰もが思う、こんな嘘なんて大したことねぇじゃん感。
でも絶対誰にでもこういう「他人から見たらくだんないどうでもいい嘘」って1コくらいはある。自分を偽るためにつく嘘ってなんて滑稽でばかばかしいんだろう。まさにそれを表現した感じがなるほどぉと思ってしまったわ。
フランスと言えどネオラテン国家。とてつもなくよく喋る国民で、学生はカフェで哲学を語り、哲学者が女優と結婚するほどモテる国。そんな国のお話で、こんなに静かでゆっくりな映画、アタシはそんなところにほっこりするのです。
それにしてもガイジンのおじさんってなんでオーバーオールがお似合いなのかしらね。
カフェデートとかしたってどうせお互い携帯ばっか眺めてるんだろうから、こんな映画を一緒に観てデートなんていいんじゃないかしら。
