Joey

1917 命をかけた伝令のJoeyのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.5
最近、メールに届くのはメルマガの類いのみ。すっかり、LINEが取って代わってしまった。確かにLINEの方が使いやすいし、迷惑メールなんて来ない。「今から飲みに行かない? 幸子より」などという、ちょっと嬉しい迷惑メールも、たまには良かったりしたんだけど。そんな気持ちを察してくれるのは、もはやAIのお仕事で、会社の人を飲みに誘うとパワハラとかアルハラとか言われてしまう。AIはすごいようだ。だって石原さとみとだって会話できるんだから。

今の時代には伝令なんて不要だから、1917のような話は遠い遠い過去のお話し。戦場に出ても家族とはZOOMできるし、退屈な時はスマホでゲームだってできる。大体、もはや沢山の兵士が突撃〜!という事はない。戦闘機だってドローンになってしまう時代だ。なんなら、戦争自体もバーチャルでいいじゃないか。そうなると司令官はゲームオタクって事になる。オタクが世界を制覇する時代に突入だ。アキバが戦場となる日も近い。

いくら技術が目覚しく進歩しても、戦争は消滅しない。むしろ、戦争のために技術は進歩している。誰だか分からない何の恨みもない人を殺し、そんな人に刺されて命を落とす。罪深い人類は、そんな悲惨な映像を直視する義務があるようだ。義務の遂行は、まだまだ、続きそう。
Joey

Joey