むぎちゃ

1917 命をかけた伝令のむぎちゃのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.6
口元がコリン・ファースだけど誰だこのジジイと思ってたらコリン・ファースだった。



『彼らは生きていた』とセットで観ようと決めていた作品。

ワンカットの特性とはなんぞや?
カットとカットの合間にある、無意識に行う呼吸を整えるテンポを取り去ることで、観客をそのシーンのめり込ませられるところだろうか。
代償としてその分長く気張ってしまうから疲労が溜まるのもあるかも。

全編ワンカットのバードマンは現実の中にある虚構を織り交ぜることで、ワンカットの中にもエッジを出して集中を途切れさせない技巧が光ってたね。

1917にはその辺が物足りなく感じた。
ワンカットならば、観客に何を観せたいのかを明確に捉えるべきだった。
単に「これワンカットなんだーすごいね」だけではただの実験映画みたいなもの。

序盤はハラハラの緊張感が漲っていたものの(塹壕とかの凹凸からカメラがせり上がって覗く箇所は毎度ハラハラ!)、気付いたらこちらが麻痺ってきたのかテンポがダレたのか、悪い意味で冷静に観続けてしまった。
唯一見応えのあるシーンが最後のダッシュくらいしかなかったのが更にムムムな…。
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