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異端の鳥のwoosのレビュー・感想・評価

異端の鳥(2019年製作の映画)
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TOHOシネマズ日比谷にて字幕版を鑑賞。
2020年新作劇場鑑賞63作目。
客席はほぼ満席。
テーマ「地獄めぐり」

[全体として]
ムービーウォッチメンオンエア週に間に合わず追っかけ鑑賞。
こんな重い映画で、しかも長いのに観ている間は全然長く感じなかったのは、凄くシンプルに丁寧に作り込まれた脚本だったり映像の巧みさのおかげだと思う。
主人公の悲劇は間接的にはホロコーストによって引き起こされてはいるのだが、直接的なものは普通の人々によって引き起こされている。
戦争という悪は全ての人々に影響していくし、不幸しか生まないので、政治家の方々にはその手段を採らないでいただきたい。

[良かったところ]
中々ショックな冒頭のシーンがあるが、シーンが進むごとにそれよりさらに主人公が酷い目にあっていくのだが、酷い目に遭っているのは主人公だけではなく、武器を持たない民衆だったり、強権的な男に支配されている女性や力のない子供、お年寄り、ユダヤ人なども同じように酷い目に遭うのでこれも人間の持つ残虐性が顕在化してしまった世の中を凄く極端に描いていると思う。
観ていて嫌な予感a.k.aバッド・バイブスがすると必ずそれが回収される丁寧な作りで、かなりゲンナリする。(僕が観ていた回でも途中退出の人がいた。)

[気になったところ]
ブラックなユーモアなのか、何となくちょっと笑いそうになってしまう箇所もあった。

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これも人を選びますが、観た方がいい映画です。
オススメです。
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