torakoa

ドリームガールズ ディレクターズカット版のtorakoaのレビュー・感想・評価

4.5
ちょこちょこ増えてるだけという感じで、劇場版のBDに収録されている未公開シーン等を観ればほぼ補完できるような内容な気がする。追加部分に関しては特別新しいものはなさそう。
それなのに受ける印象が異なる不思議。

劇場版はディーナ(ビヨンセ)が主人公に思えたが、こちらはエフィもしっかり主人公でダブル主演感。
そうは言ってもディスコバージョンのがカッコいいよなーと思ったワンナイトオンリーは、エフィのが心にしがみついてくるような力強さがソウルフルで素晴らしいと感じ、ディスコバージョンは軽薄に感じた。エフィの歌だったことを知ったディーナに、より深い感情を、謝罪にもより意味を感じられる。
本筋には影響ない部分を削って少し時間短縮しただけなはずだけど、印象は結構違ってくるものなんだなーと。
そういうことを実感できたのはとても興味深い経験だったし、エフィの歌の印象が変わったことでディーナの印象、ひいては作品全体の印象も少し変わったのは自分にとってよかったと思う。群像劇的な面を強く感じるようになり、作品への評価が上がった。
小さなものを積み上げていくことでしか得られない印象や感情はあると思うし、時間重視で必要なものまで削って薄まった作品を見せられるのは残念なことだなと思った。

この作品については、私にとってこのディレクターズカット版の意味は大きかったが、劇場版もいいので優劣はないと思う。

プライムセールでお手頃価格になってるな。
torakoa

torakoa