へたれ

れいわ一揆のへたれのレビュー・感想・評価

れいわ一揆(2019年製作の映画)
3.1
良かったとこ 題材へのアプローチの仕方
安冨歩氏の出馬を撮影するという企画が発端ではあるけれど、最終的には「選挙を通じて人はどんな言葉を発するのか」というような作り方になっているのが面白かった。主役は安冨氏でもないし、かと言ってれいわ新選組の各候補者というわけでもなくて、「日本一個分の暮らし」、「ド庶民」、「立場主義」といったパワーワードの連なりの印象が強い。泡沫候補を扱った過去のドキュメンタリーが、選挙活動にいかに取り組むか(how)や何故立候補するのか(why)を描いていたのに対して、今作は彼らが何を考えていたのか(what)を描いている感じ。

ダメだったとこ 分かっている結末に時系列で向かう構成
開票日までカウントダウンしながら撮影したエピソードを順に並べているけれど、各候補者が主張していることがシンプルなので、何度も同じ話を繰り返し聞かされているような感覚になる。また、誰が当選したかも明らかなので、繰り返される演説に中盤は退屈した。候補者へのインタビューの方が面白い場面がいくつもあったので、演説よりもインタビューをもっと聞いてみたかった。
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