わじ

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのわじのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

MCU版スパイダーマントリロジーの完結編であり、新章への始まり。そして約20年にわたるスパイダーバースの集大成と言える最高傑作。

本当に最高でした。。。公開翌日に鑑賞したものの募る想いがありすぎて全然整理できなかったけど、色んなレビューを読んで少しずつ落ち着いてきました。この映画に携わった全ての人に感謝したいです。『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも引けを取らない、MCUの中でも群を抜いて素晴らしい作品でした。ネタバレ0で見れてよかった〜!!

◯感想
三部作通しての話になりますが、本作はMCU版ピーター・パーカー成長譚の完結編です。MCUの中でも異色だった学園ものや恋愛要素もあった三部作ですが、『NWH』を通してようやく「一人前」の「親愛なる隣人」になれた気がしています。それは「スパイダーマンシリーズ」に共通していた「大切な者の死」を経験したこと、そして「大いなる力には、大いなる責任が伴う」ことが初めて明言されたことで、ようやく自分の生き方(力)を受け入れて、生きていく覚悟ができたからだと思います。
これまでは、アイアンマンに(悪く言えば)甘え、ストレンジに(悪く言えば)泣きついて、わがままを言って今作の事件を引き起こしましたが、ラストのMJが働くカフェで本当のことを言いかけた時、額に絆創膏を貼って怪我している姿を見て、グッと言葉を飲み込んで、何も言わずに去っていく。。。(あの瞬間のトム・ホランドの演技は最高でした。)あれを境に、「親愛なる隣人」として生きていく覚悟、決心がついたんだと思いました。
「No way home」…誰も自分を知らない、帰る場所もない世界で生きていくピーターですが、正式ではないですが、トム・ホランド続投でスパイダーマン次回三部作の構想もあるようで、この次の物語は、自分の帰る場所を見つける、取り戻すための三部作になると妄想すれば今から待ちきれない!!!ので本当にこれからが楽しみです。

◯胸熱の演出が多すぎる
本作は「スパイダーマン」ですが、それと同じくらい「ドクター・ストレンジ」の物語でもあったように思います。ピーターと交戦したミラーワールドの演出は『インセプション』や『レミニセンス』のようでめちゃくちゃカッコよかったです。と同時に「ストレンジ強すぎだろっw」と心の中で突っ込んでいました。エンドクレジットでもワンダとの共演も描かれており、次回作に目が離せません!

そして何よりも本作の一番の目玉は過去のスパイダーマン、ヴィランの共演でしょう。過去の俳優が同じキャラクターで演出しているのはティザームービーで知ってましたが、ネタバレ0でいったので、トビー・マグワイヤとアンドリュー・ガーフィールドが出てきた瞬間、「うおおおぉぉぉぉ!!!」と心中、狂喜乱舞でめちゃくちゃ興奮しました。この3人が満月をバックに自由の女神をスイングしてバトルアクションを繰り広げるシーンは本当にカッコよかったです。3人のピーターのやりとりも軽妙で笑えるシーンもあり素晴らしく、何よりピーター2がMJを助けたシーンでは涙腺崩壊でした…直近で『チック、チック…ブーン』を見ていたので、アンドリュー・ガーフィールドが本当に好きになりました。ウィレム・デフォーの怪演も素晴らしく、彼がヴィランの中心にいることでグッと物語が締まった印象でした。

これまでのヴィランを「倒す」のはなく、過去のスパイダーマン含めて全員を「救済」することができたピーター・パーカー(トム・ホランド)は、これまで以上に成長した姿を見せてくれると信じているし、この三部作を「親愛なる隣人」になるためのプロローグと捉えれば、間違いなくMCUの大看板を背負える一人に成長したと思うのでこれからの活躍が本当に楽しみです。
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