KouheiNakamura

カサブランカのKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

カサブランカ(1942年製作の映画)
3.8
ハンフリー・ボガートの、〇〇な話。


1943年のアカデミー賞で作品賞を含む4部門を受賞したロマンス映画。ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマンがかつての愛情に揺れ動く男女を演じる。

物語の舞台は1941年のフランス領モロッコ、カサブランカ。ビザが発行されるのを待ちわびる人々で溢れかえるこの街で、アメリカ人男性のリックはカフェを経営していた。ある日、パリ陥落前に理由を告げずに彼の元を去った恋人イルザと再会するリック。彼女はドイツ抵抗運動の指導者ラズロの恋人となっていた…。

カサブランカを見たことがない人でさえも知っている、あの有名なセリフ。「君の瞳に乾杯。」お恥ずかしながら今回が初鑑賞だったので、まさか劇中4回も繰り返されるとは思いませんでした。リック、決め台詞気に入りすぎ!
映画全体としては実は戦争が背景にあるため、結構露骨な反独メッセージがあったりします。カフェ・アメリカンでラ・マルセイエーズを合唱する場面なんかはそれを分かりやすく象徴していますね。ロマンス映画としてはリックとエルザの葛藤がやや弱く、今見ると少し作りが甘いかと。
しかし何と言ってもこの映画最大の魅力は、ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン!この二人が出てくるだけでまあ画面が華やぐこと。歯の浮くようなセリフの数々も自然に口から出てくるボガートの男らしさよ!この辺りは流石に名作と言われるだけのことはあります。
印象的な撮影や音楽も良いです。

「昨日はどこにいたの?」
「そんな昔のことは忘れたね。」
「今夜はどうするの?」
「そんな先のことは分からないね。」
…というわけで、ボガートさん!この話、何の話でしょう?キザ!いやあ〜カッコいいカッコいいね〜。ハンフリー・ボガートのキザな話でしたー。
KouheiNakamura

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