映画大好きザウルスくん

ダーティハリーの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ダーティハリー(1971年製作の映画)
4.5
イーストウッドがカッコいい!
『コブラ』や『リーサル・ウェポン』が好きな僕にとっては、その原点とも言える作品に出会えた気がしてとても嬉しかったです。

この作品を観る上では、どうしても西部劇を意識せずにはいられません。ドル箱三部作では無法地帯の荒野で、己の正義を貫いて悪党を撃ち殺すことが当然のこととして描かれていました。「俺が法律だ!」の精神ですね。しかし、現代の世の中ではそうはいきません。国の定めた法律がある現代では凶悪な犯罪者にすら人権が認められているため、警察と言えども犯人を殺すことが認められていません。何も悪いことをしていない少年の頭を撃ち抜き、少女をレイプするような凶悪犯罪者ですら人権を主張することができるのです。

己の正義を貫くことが許されない主人公ハリー・キャラハン。この葛藤を演じるのが西部劇のヒーロー、クリント・イーストウッドであること自体に強烈なメッセージ性が込められている気がします。ハリーの行動は現実世界では認められません。しかし、せめて映画の中だけでは悪を懲らしめたい。せめて映画の中だけでは正義を貫きたい。そんな熱い思いを感じました。

観る前に期待していたような激しいガンアクションがあった訳ではないのですが、充分に楽しめた作品でした!