ゲイリーゲイリー

ミス・アメリカーナのゲイリーゲイリーのレビュー・感想・評価

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)
3.5
承認欲求からの解放が本作の主題だと思った。

誰もが知るスーパースターの彼女が、ここまで繊細で承認欲求に囚われていたとは知らなかった。
また、承認欲求を原動力にここまで努力を続けてきた事も知らなかった。

「称賛のために生きると喜びや満足感を他で得られなくなる。」と述べるほど称賛を求めていた過去。
摂食障害に苦しみ、言いたいことも言えず自らの恋愛事情にまで口出しをされていた過去。
全ては皆から求められる自分になり、愛されるため。

これら全てを語るのは非常に辛いし、知られたくないものだと思うが彼女は赤裸々に全てを語っていた。

女性シンガーが政治を語ることはタブーとされていた。
この事自体が既におかしい事だと思うが、彼女はタブーと分かっていながらも自らの声を挙げた。
この決意を下すまでの過程や背景などが本作では描かれており、テイラースウィフトという一人の人間の変化に焦点を当てていた。

「如何なる局面に立たされても、信念を持って言いたいことを言おう。」
この言葉は、私達全員にも当てはまると思った。