おときち

プロミシング・ヤング・ウーマンのおときちのレビュー・感想・評価

3.7
アカデミー賞の脚本賞を受賞とのことなので、あまり色々と事前に情報を入れることなく観てきた。

1時間53分、ずっとドキドキ?ハラハラ?していたような気がする。
ジャンル分けができない、というかどんどんジャンルが動いていく。
ブラックコメディ、ラブコメ、サスペンス、ホラーと。様々なジャンルを移り変わっていく感じ。これは面白い。


夜毎クラブへ出かけては泥酔したふりをするキャシー(キャリー・マリガン)。下心100%だが介抱という名の下にお持ち帰りされ、いざコトに及ぼうとする男どもに制裁を加える。
物語が進むにつれ、なぜキャシーがそのようなことをするのかがだんだんと明らかになっていくのだが…。

男性優位社会、女性蔑視など性差別がテーマだとは思うけど、キャシーの行動は対男性だけでなくて。あぁでもそうか、根底では繋がってるか。

男性としてはたまにちょっと居心地の悪さを覚えるし、クライマックスのシーンもヘンに力が入ってしまう。
観終えた後もある種のカタルシスはあるような、でもなんかモヤモヤと引っかかるような。
こういうのは面白いな。

キャリー・マリガンが凄い。なんかちょっと怖いぐらい。
可愛らしい時と怖い時のギャップがすごい。
コーヒーショップの壁などのネオンサインや全体的な色使いなどのポップな映像と、パリス・ヒルトン(!)からチャーリーXCX、ブリトニー・スピアーズまで様々なポップソングと脚本、キャリー・マリガンの演技が相まって、どんどん引き込まれていくし、なんか不安な気持ちにもなる。
「〇〇映画だよ」ってじゃんるを説明しにくいけど、おすすめ。面白い。


キャシーが心を許す相手、ライアンを演じていたのが『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』を監督したボー・バーナムだったので驚いた。