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るろうに剣心 最終章 The Beginningのsingerのレビュー・感想・評価

3.5
前作の「The Final」を観て、やっぱり「るろうに剣心」は映画館で観てこそだなぁというのを痛感したので、この「The Beginning」も劇場で観てきました。
シリーズの最終章である、この2作品を映画館で見届けられたのは良かったなぁとは思ったんですが、個人的にはこの公開順に関しては、少しミスリードを感じる部分はあったかなぁと思ってしまいましたね。

今作は、主人公・緋村剣心の頬に刻まれた”十字傷の謎”に迫るという、全体の作品で言うと、”エピソード1”に位置づけられる作品だったので、原作を読んでいない自分から言わせてもらうと、そもそも今作から見始めるのが、1番ストーリーを堪能出来るんじゃないかと思えてしまった所が、1番気になる部分だったかなぁ。
加えて、今作の物語自体は、それまでのアクション主体のストーリー展開とは打って変わって、主人公・剣心の苦悩と心の変遷に主体を置いたドラマといった側面が強く、それはそれで興味深く見ることが出来たんじゃないかなぁとは思うのですが、
いかんせん、「The Final」で結構なネタバレをされてしまっていただけに、緊張感が殆ど無く、予定調和に終わってしまったのが残念な所でした。

いっそのこと、「The Beginning」の後に「The Final」を観た方が、雪代縁の剣心への敵意もより伝わったんじゃないかと思うし、その対決にもお互いの感情の積み重なりを感じられたんじゃないかなぁと思ったりもしたし。
加えて、この「The Begining」を観てしまうと、やっぱり第1作目から、もう1度観返したい気持ちにさせられてしまうので、個人的には時系列で、
「The Begining」→「1作目」→「京都大火編」→「伝説の最後編」→「The Final」と見ていくのが、物語を堪能するにはベストな選択なんじゃないかなぁと思いました。

それでも、今作はそれ単体で見れば、あまりにも他のシリーズと比べて毛並みが違うものなので、これをシリーズの最後に据えるというのも、それはそれで一つの選択の一つだったのかなぁと思う部分もあるし、ちょっと複雑な部分もあったりはしますが、その最初と最後の2作品を映画館で観れたのは良かったなぁと、1年掛かりでシリーズを観てきて、なんとなく自分的にはしっかりとピリオドは打てたような気がします。

そして、今回も地元のロケ地がいくつか登場していて、桂小五郎の奇兵隊の入隊試験のシーンに油日神社、新撰組のメンバーが出入りするシーンに坂本の石垣の街並みが使われていたようです。
これで、シリーズ5作品全てに地元のロケ地が使われていたという、その点でも思い入れの深まるシリーズだったなぁと思うし、いつかまた機会があれば、ロケ地巡りもしてみたいなぁと思ったりもしました。

後、余談となりますが、鑑賞した映画作品が、今作で500作になりました。
いつも「いいね!」やコメントを頂いたり、フォローして下さっている皆さん、本当にありがとうございます。
これからも、自分の投稿した感想が、作品選びの参考になったり、誰かにとっての良き映画に出会うきっかけになったり、その人の映画鑑賞を豊かにするものになれば良いなぁと思いつつ、自分の想いを書き綴って行こうと思います。
これからも、よろしくお願いします。
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