「BAD LANDS」を観て、原田眞人監督のタッチが好きだなぁと思ったので、ずっと観たいと思っていた、2022年の監督作品を観てみました。
なんか、観ていて、香港ノワールを思い出したなぁ。
「男たちの挽歌」とか、ジョン・ウー監督物とか、
後、「ゴッドファーザー」とか、タランティーノとか。
そういう、監督がキャリアの中で通ってきたもの。
それを、ギュッと凝縮したみたいな作品だったなぁと思いました。
とにかく、なんか濃かったですね。
そして、いちいちセリフがカッコ良いんだよなぁ。
でも、ちょっとこう、カッコがつき過ぎるっていう感じもあって、
それが却ってリアリティを欠いていたり、キャラクターの真意がぼやけてしまって、
ただ台詞に酔ってしまってるように感じる所もあったのが、ちょっと残念に思えてしまいました。
ストーリーも、色んな登場人物の思惑の絡みが、少しわかりにくく感じたし、中盤以降までは、そのスピード感に、頭の整理が追いついていかなくて、初見ではちょっと複雑に見えてしまうかもなぁと思いました。
でも、キャストは良かったなぁ。
特に素晴らしかったのは、雅-miyabi-。
もう、迸ってくる位、凄い存在感。
その背筋の伸びた立ち姿だけでも、組織のトップに立つ人物の、凛とした立ち振る舞いが見えていたし、その表情も台詞も動きにもキレがあって良かったなぁと思いました。
坂口健太郎も、メッチャカッコ良かったなぁ。
こういう役柄は初めて見るけど、エッジの尖った危うさをヒシヒシと感じさせてくれたし、見ていて1番ハラハラさせられる存在だったなぁと思いました。
そして、原田眞人監督のクライム・アクションのタッチ。
最近いい感じだなぁと思ってきたので、次の作品も楽しみにしていたいですね。
