LEO

ほんとうのピノッキオのLEOのレビュー・感想・評価

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)
3.2
貧しい大工ジェペットは村にやってきた人形劇一座の人形を見て、自分も人形を作って国中を回り生活費を稼ごうと思い付き、さくらんぼ親方から命を宿した丸太を譲り受け人形を作り出す。
その人形も命を宿し意志を持って生まれるが、無知ゆえに次々と不幸な事件に巻き込まれていきジェペットと離れ離れに。
挙句の果てに巨大サメに飲み込まれてしまうが、その胃の中でピノッキオを探しに出かけたジェペットと出会い一緒に脱出。
しかし家に帰る途中ジェペットは疲労で倒れてしまうのだが、その世話を懸命にするピノッキオを見て妖精が彼を人間にしてあげる…という話。

ディズニーによって作られたピノッキオのイメージを、原作の姿で塗り替えたくて作った作品かな。
まぁそれでもイタリアの子供新聞で連載されたという一番最初のピノッキオよりは全然マイルドだけどね。

最初の最初の話だとジェペットはメッチャ短気で丸太を“譲り受けた”ではなく“奪い取った”だし、完成直後に脱走したピノッキオを捕まえたら児童虐待と間違われて投獄されちゃうし、ピノッキオも説教するコオロギにうんざりして木槌投げてイキナリ殺しちゃったと思ったら、彼自身もネコとキツネにナイフを突きつけられて金を奪われたうえに木に吊るされて死んじゃいました、チャンチャンっていうメッチャ救いようのない話だからねw
でも余りの残酷さにものすごい批判があったから続編が掲載され、死んだはずのピノッキオは実は妖精に助けられ、妖精の質問に嘘で答えるたびに鼻が伸びていく設定も加えられ、最終的にいい子になったピノキオは妖精の力で人間になるというハッピーエンドになったそうなんで、本作はそれの映画化だろう。

そりゃ非難轟々だろうねぇ、掲載してたのが子供新聞だもんねぇw

それからこの作品の注目はビジュアルね。
キャラクターの大半はCGじゃなく特殊メイクを施したキャストが演じているそうだが、これが見かたによっては笑えるほどキショいw
コオロギなんて『スター・ウォーズ』に登場する異星人だよw
これだけで引いちゃう人もいるんじゃないかな?

多分そうとう賛否両論ある作品だと思うけど、自分はこういうダークな世界観や絵面好きです。
新しい発見は全くなかったけど。
LEO

LEO