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パピチャ 未来へのランウェイのQvQのレビュー・感想・評価

3.7
1990年代のアルジェリアの話らしいですが、今はどうなっているのかな。本当に私はそういうことに疎い。でもきっと、同じような目に遭ってる人の方が、私たちのように自由で平和で呑気な人たちよりずっと多いんだろうなとは思います。宗教も、政治的な思想も、それ自体を信じることは否定しないけれど、権力者とか指導者の都合の良い方に上手いこと使われてることが多いよね。外から見ればなぜそれに気が付かないんだろう?って思うけれど、気付いてても黙ってるしか生きる術がないとか、この子達のように、自分の祖国のなかで何とか出来ることをしようと頑張るとか、そういうことしか出来ないんだろうなとは思います。もし自分がそういうところに生まれてたら、果たして私は頑張れたんだろうか。この子達の気持ちが切なすぎて言葉にならないです…。

国外に出ることを、逃げることだと考えるかどうか。それもとても難しいけれど、自分の可能性を閉ざすようなことはしなくていいような気もします。外から祖国を見つめることも、きっと祖国のためにはなる気がするので。私は心の中では「フランス行っちゃえよ〜!」って思ってました。でも酷い国だからこそ、この子達のように強くてきちんとした自我を持つ子が必要なのかも知れない。どんな手を使っても生き延びて、自分の考えを少しでも実現できる人生を送って欲しいなあ、と最後は思いました。
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