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RUN/ランのRのレビュー・感想・評価

RUN/ラン(2020年製作の映画)
4.3
おおーーー!!! 面白かった!!! 所謂ツッコミどころとスリルがこんなに何度も同時に襲いかかってくる映画見たことないかも!🤣 ええのやら悪いのやら、よーわからん! けど面白い! プロットの穴や演出のおかしさを突き抜けてハラハラさせるパワーがある! 冒頭、不整脈、血色素症、喘息、糖尿病、麻痺の簡単な説明が出てきて、なんかストーリーに関係あるんかな?と思ってると、何と主人公の女子クロエがそのすべてを患っている。低体重児として生まれたクロエはさまざまな障害を負ってるため、いままでずっとホームスクーリングで教育されてて、只今ワシントン大学に出願中、合格すると初めて家を出て自立することになり、結果が届くのを今か今かと待ちわびている。お母さんのダイアンはそんなクロエの世話を嫌な顔ひとつせず甲斐甲斐しく行ってくれる。健康に気をつけた自宅栽培の野菜を使って食事を用意し、毎日飲むべき薬を水の入ったグラスとともに持って来てくれる。なんと大らかで優しいお母さんでしょう。二人は今までささやかにふたりで生きてきました。なんと素晴らしい親子関係でしょう。でも、ん? それおかしくね? と思うところが。まず、車椅子のクロエがなぜか2階に暮らしている。お母さんは地下室に暮らしている。で、パソコンが一階にある。なんで? めちゃくちゃ不便じゃね? まぁいいや、なんか理由があるんだろう。あとあと説明があるでしょう。ある日、お母さんが買ってきた買い物袋のなかをふと覗くと、自分がいつものんでる処方薬のピルケースがある。よく見ると、ラベルには自分の名でなく、母ダイアンの名が書いてある。おかしい。どういうことだろう。疑問に思い、怪しさを感じたクロエは、ある深夜、静かに一階に降りていき、パソコンをつけて、ネットでその薬を検索してみようとする。しかし、ネットが繋がらない。なぜ? 大学からの結果もいつまでたっても届かない。なぜ? さまざまな疑惑が頭を駆け巡るクロエ。一体彼女の身になにが起こっているのか……という流れで、ここからあれよあれよと壮絶なバトルが繰り広げられていきます。まさかこんなガチンコバトルになろうとは。そして、イチイチ、いや、それ、おかしいやろ、と言いたくなる展開が。列に並んだお客さんのリアクションとか、ゲゲゲゲゲーム⁉︎ とか、そこもっと簡単な壊し方あるんちゃうんとか、いやいやなぜいろんなものすぐ目につくところに置いた?とか……頭の後ろ側で数々のツッコミが浮かんでは消え消えては浮かびしながら、頭の前側ではしっかりひとつひとつのスリルを味わい尽くしているというかつてない体験。しかも、こんなにハッキリちゃんとしたまさにジャンル映画的スリラーを見ること自体が、昔の映画を見ることをのぞいては、かなり久しぶりな気がした。近年ホラージャンルは次々と話題作で更新されていってるけど、スリラーは珍しい。そして、そのスリルを高めているのが、エンターテインメントに徹したストーリー展開と編集さばきと主演ふたりの演技の迫力!!! クロエはキーラアレンという人が演じてて、実際に足が不自由な女優さんらしく、そのためか動きにものすごいリアリティーがあって、さらにひとつひとつの表情がすごい。かなり大きい演技なのにめちゃくちゃリアルに見えます。そして、母ダイアンを演じるのはサラポールソン。この人の演技もすごいです!!! めちゃくちゃ僕好みの演技をしてくれてたので、目が離せなかった!!! なんかちょっと雰囲気がニコールキッドマンに似てる気がしたのは気のせいでしょうか? ふたりとも素晴らしかった👏 後半のツイストの面白さ、とりわけ、知り合いのおじさんのシーンや真実のレベレーションなどのあたりはすっかり展開に没頭。クライマックスのヒヤヒヤとニヤリさせられるエンディングに魅せら、いやー、もう大満足ですね。最後に一つ書き加えないといけないのは、音楽ですね。鳥肌を総立ちさせるストリングスのキィキィとヘビーな旋律は本作のムードにパーフェクトにマッチしてました! ほんとに楽しい映画やった! 是非ともまた見たくさせる魅力がつまりにつまってた!!! コレは、ツッコミも含めて楽しむことをオススメしたいです。是非。
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