ダイアー教授

燃えよデブゴン/TOKYO MISSIONのダイアー教授のレビュー・感想・評価

3.2
題:香港アクションへの愛を感じる
製作:2020年、香港
監督: 谷垣健治
CAST:ドニー・イェン、ソン・ホーイ、竹中直人、渡辺哲

吹き替え版で鑑賞。
ドニーの声は大塚芳忠さんだ。

ハリウッド映画や韓国映画の娯楽映画と比べると垢ぬけなくて、ダサい感じは否めないが、とてもオモシロかった。

3つにまとめてレビューします。

1.人間ドラマ
アクションが目玉で、実際にもの凄いアクションシーンの連続であるが、人間ドラマの側面もある。
恋人に気にいられようと自分を偽ろうとすると刑事。
他人を演じて、自分を偽ることを生業する女優。
対照的な2人の恋愛劇になっている。

2.香港アクションへのオマージュ
音楽はおそらく『ドラゴンへの道』がベース。
アクションシーケンスと台詞の端々に、ブルース・リーと彼の出演作への愛が込められている。
オープニングの黄色いバンは『スパルタンX』へのオマージュだと思われ、コミカルなアクションシーンはジャッキーへの愛だと思われる。
『導火線』と『SPL/殺破狼』をネタにしたドニー・イェン過去作のセルフパロディもある。
吹き替えでは“SPL”を“殺(S)風(P)景な路(L)地”としていたのはウケた。

3.デブ設定
主人公がデブである必要はあったのか?
デブがハンディになってもいないし、デブであることを活かしてもいない。
立ち回りは普段のドニーと変わらない。
デブ設定に意味がないと感じた。