ドルフィンキック

燃えよデブゴン/TOKYO MISSIONのドルフィンキックのレビュー・感想・評価

5.0
Blu-ray Discを購入して、見ました。

谷垣健治監督作品。

熱血刑事のドニー・イェン演じる、フクロンが、ある任務で、日本へやって来て、悪に立ち向かうお話。

緩いギャグと超絶アクション満載で、まるで、福星シリーズや最盛期の頃のジャッキー映画などの往年の香港アクションコメディー映画を、彷彿とさせる、昔懐かしい香りがする、めっちゃ面白い作品でした♪

確かに、設定やストーリーが、ハチャメチャとか、随所に散りばめられた、ギャグや小ネタが、ベタ過ぎるとか、アクションが、非現実的過ぎるとか、色々と、突っ込み所は、ありましたが、でも、この手の作品は、多少、荒唐無稽の方が、楽しくて、ワクワクするので、突っ込み所や細かいことは、気にせずに、優しい眼差しで、見守って、見るのが、吉ではないでしょうかね♪
 
ストーリー展開も、テンポが、良くて、サクサクと進んで行ったので、途中で、ダレルことも、なかったし、アクションも、全編、万遍なく、散りばめられているので、最後まで、飽きずに、楽しめました♪

ドニー・イェンのアクションは、相変わらず、キレッ!キレッ!で、新宿歌舞伎町や築地市場や東京タワーなど、色々な場所で、縦横無尽に駆け回ったり、激しい拳脚アクションを駆使して、戦うドニー兄貴の姿に惚れ惚れしました。

ローリングソバット、踵落とし、電撃のサイドキック、ハイキック、後ろ回し蹴り、パンチ、投げ技、サブミッション(関節技)、ジャーマンスープレックス、色々な小道具を利用したジャッキー・チェン的なアイテムアクション、建物の壁を片手を使って、体を回転させて着地するウォールスピン、パルクール・・・。
とにかく、多彩な技や動作(ムーブ)を披露されていて、「ドニー・イェンの世界へようこそ。」って言う位に、完全に、独占していましたね。

「SPL」や「導火線」などの過去作のネタも、ナイスでした!

僕が、特に印象に残ったアクションが、トニー・ジャーのお株を奪うような、ドニー・イェンのウェブスター(前方宙返り蹴り)、「マッハ!!!!!!!!」の狭い路地裏でのパルクール的な追いかけっこで、トニー・ジャーが、魅せた、車の下を開脚して、通り抜けるアクションを彷彿とさせる、ドニー・イェンの築地市場で魅せた、開脚して、台の下を通り抜けるアクション、「トム・ヤム・クン」での倉庫内でのエクストリーム軍団との対決で、トニー・ジャーが、魅せた、手を使わずに脚力だけで、両側の障害物を登って行くアクションを彷彿とさせるような、ビルとビルの隙間を手を使わずに、脚力だけで登って行くアクション、トニー・ジャーの丞威(岩永ジョーイ)さんのお株を奪うような、ドニー・イェンのバク宙からのコークスクリューキック(空中回転蹴り)、「導火線」のコリン・チョウとの激闘で、ドニー・イェンが、魅せた、フランケンシュタイナーの進化版とも、言える、建物の屋根の上で、フランケンシュタイナーを炸裂して、敵の一味の一人を投げ飛ばしたり、障害物を飛び越えて行ったり、よじ登ったり、高所から下の場所にドロップ(着地)したり、パルクール的なアクションも、満載で、とてもカッコ良かったですね。

それから、ドニー・イェンが、魅せた、華麗に車の上をジャンプして、飛び越えてのアクロバティックな腕ひしぎ十字固めは、空中殺法と関節技(サブミッション)の融合したアクションだと思うのですが、神の子 ミスティコ選手のラ・ミスティカ(両足を首に挟んで、旋回しながら、仕上げは、脇固めで、締め上げる技で、竜巻式脇固めですね。)も、空中殺法と関節技(サブミッション)を融合させた技なので、共通点が、あるなあ~って、勝手に、思ってしまいました♪

自転車に乗った少年のアクロバティックな足技やジャッキー・チェン主演「酔拳2」のロー・ワイコンよろしくとばかりの片足を高く上げるアクションも、とても良かったと思います♪

「チョコレート・ソルジャー」のジージャー・ヤーニンとカズ・パトリック・タンのフィギュアスケート男女ペア風のアクションを彷彿とさせるような、丞威(岩永ジョーイ)さんとニキ・チョウの華麗なアクションも、お見事でした。

東京タワーで、繰り広げられた、ラストバトル、ドニー・チェンVS丞威(岩永ジョーイ)さんの夢の対決も、最高でした!
ドニー・イェンのヌンチャクと丞威(岩永ジョーイ)さんのサイを駆使した、超高速の武器バトルに手に汗握り、ハラハラドキドキしっぱなしでした。
ドニー・イェンも、丞威(岩永ジョーイ)さんも、身体能力の高さが、半端ないと、改めて、思いました。
正に、名勝負でしたね。

東京タワーの上空をヘリコプターが、飛ぶシーンは、「ダイ・ハード」のクライマックスでのビルの上空をFBIのヘリコプターが、飛ぶシーンを彷彿とさせて、とても気分が、高揚しました。

振り返って、見ると、僕の大好きな色々なアクション映画へのオマージュ&リスペクトが、込められた作品と感じたので、グッと来ました♪

それから、少し、残念だったのが、和製トニー・ジャーこと、丞威(岩永ジョーイ)さんのトリッキング(XMA)のテクニックを駆使した、コークスクリューキック(空中回転蹴り)や宙返り系のアクロバットが、魅れなかったことですね。(見逃していたら、ごめんなさい。)

その代り、丞威(岩永ジョーイ)さんの激しい拳脚アクションや武器アクションが、見れたので、満足しています。
特に、パンチが、凄いスピードですね。
まるで、KO寸前の相手の選手に打撃のラッシュを浴びせる、プロボクサーのような、スピーディーなパンチが、凄まじかったですね。

ラスボスも、ジャッキー・チェン主演「スネーキーモンキー・蛇拳」、ジャッキー・チェン主演「ドランクモンキー・酔拳」のスーパーキッカー、黄正利、ピーター・チャン主演「ドラゴンカンフー・龍虎八拳」のカサノバ・ウォン、ジャッキー・チェン主演「少林寺木人拳」、ジャッキー・チェン主演「蛇鶴八拳」、ジャッキー・チェン主演「カンニングモンキー・天中拳」の金剛、あるいは、ジャッキー・チェン主演で、ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウのBIG3揃い踏みの「プロジェクトA」のディック・ウェイ、ドニー・イェン主演の「導火線」のコリン・チョウみたいな、強面だったり、風格や貫禄が、ある武打星(アクションスター)も、良いですが、ウー・ジン&トニー・ジャーW主演の「ドラゴン×マッハ!」のマックス・チャンや本作の丞威(岩永ジョーイ)さんのような、線の細い、イケメンが、ラスボスを演じるのも、今風で、カッコ良いと思います。
時代の流れですね♪

キャスト陣も、素晴らしくて、主演のドニー・イェンや適役の丞威(岩永ジョーイ)さんはもちろんですが、ヒロインのホーイを演じる、ニキ・チョウのコメディエンヌ振りが、最高で、キュートで、可愛かったし、映画「HYDRA」主演の大阪府出身の三元雅芸さんも、良い味を出していたと思いますし、竹中直人さんも、相変わらずの名脇役振りを発揮されていて、面白かったし、バービーさんも、チョイ役だったけれど、持ち味を出していて、それぞれ、ナイスでした!

日本語吹き替え版で、見たのですが、ドニー・イェン役でお馴染みの声優の大塚芳忠さんと元祖デブゴン・サモ・ハン役のお馴染みの声優の水島裕さんの会話(セリフ)の掛け合いも、絶妙で、面白かったですね。

総合的に考えて、カンフー、MMA(総合格闘技)、パルクール、トリッキング(XMA)、プロレス、ルチャリブレ(メキシコのプロレス)、ボクシング、キックボクシング・・・。
色々な要素が、取り入れられた、アイディアや工夫が、施された、素晴らしいアクションの数々に魅了されてしまいました。
谷垣健治監督&アクション監督を担当された方は、本当に、凄い!と思いますね♪

あと、エンディングのNG集も、ジャッキー映画っぽくて、微笑ましかったので、ほっこりしました。

また、いつか続編を、熱望致します♪