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君は永遠にそいつらより若いのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-714
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋評判の通り素晴らしい作品ですね。児童福祉相談所へと就職が決まったホリガイという名の女子学生の大学最後の数ヶ月を描いた作品、バイトや就活、社会へと羽ばたこうとする若者が抱く正体のわからない不安や、自信への嫌悪感などを誰もがあるあるのリアリティーを見事に描いている青春映画としての側面に、だんだんと投げ込まれていく“暴力”という思い現実、ネグレクト、自殺や少女暴行など社会問題。このリアルな日常のシリアスとユーモアの混在した絶妙なバランス、それを表現する細やかな台詞や演出力で心の奥底に響いていくる、そんな作品です。

🖋ストーリー的にも思わぬ展開の連続で、意味深いタイトルを含め、グイグイ引き込まれていきます。それもこれも主演の2人の女優の演技の素晴らしさが大きな役割を果たしました。主人公ホリガイのお人好しな無理キャラを佐久間由衣が見事に等身大で演じています。さらにホリガイと独特な関係を築いていく不思議な後輩イノギを奈緒がこれまた味のある演技を見せてくています。

🖋主人公ホリガイがストローで鬼ころしを飲んでるシーンが何気に私のツボでした(笑)。ほんと、優しくて、切なくて、痛い。。。そんな女子大学生の青春と成長を見事に描いた秀作です!!

😌Story:(参考: 公式サイト)
大学卒業を間近に控え、児童福祉職への就職も決まり、手持ちぶさたな日々を送るホリガイは、身長170cmを超える22歳、処女。変わり者とされているが、さほど自覚はない。バイトと学校と下宿を行き来するぐだぐだした日常をすごしている。同じ大学に通う一つ年下のイノギと知り合うが、過去に痛ましい経験を持つイノギとは、独特な関係を紡いでいく。そんな中、友人、ホミネの死以降、ホリガイを取り巻く日常の裏に潜む「暴力」と「哀しみ」が顔を見せる...。

🔸Database🔸
・邦題 :『君は永遠にそいつらより若い』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2020
・日本公開 : 2021/09/17
・上映時間 : 118分
・受賞 : ※※※
・監督 : 吉野竜平
・脚本 : 吉野竜平
・原作 : 津村記久子
・撮影 : 平井英二郎
・音楽 : 加藤久貴
・出演 : 佐久間由衣、奈緒、笠松将、小日向星一、葵揚、森田想

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
芥川賞受賞作家・津村記久子のデビュー作で第21回太宰治賞を受賞した「君は永遠にそいつらより若い」を映画化。就職も決まり卒業を間近に控え、日常をただなんとなく生きていた大学生の主人公が、暴力や児童虐待、ネグレクトといった社会の闇と、それらに伴う悲しみに対峙することになる姿を描いた。児童福祉職への就職が決まり、大学卒業を間近に控え手持ちぶさたな日々を送る堀貝佐世。友人とぐだぐだした日常を過ごしていた彼女だったが、同じ大学の猪乃木楠子と知り合い、過去に痛ましい経験を持つ楠子と独特な関係を紡いでいく。そんなある日、友人の友人である穂峰直が命を落としことをきっかけに、佐世を取り巻く日常の裏に潜んでいた「暴力」と「哀しみ」が露わになっていく。監督・脚本は「あかぼし」「スプリング、ハズ、カム」の新鋭・吉野竜平。佐世役は「“隠れビッチ”やってました。」に続き主演作はこれが2作目となる佐久間由衣。楠子役はテレビドラマ「あなたの番です」や映画「みをつくし料理帖」など活躍の続く奈緒。そのほか、小日向星一、笠松将、葵揚、森田想と注目の若手俳優たちが共演した。
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