すずきたけし

ミッドサマー ディレクターズカット版のすずきたけしのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

公開から1ヶ月でディレクターズカット版を劇場公開。スコール!
あのホルガにまた戻れるとは素晴らしきかなアノ世界。初見ではホラー要素が強めだと思っていたので自分のフィルターを途中で修正していくことに少し手間取ったのですが、さすがに二回目ともなると祭りへの心構えがしっかり持てたので高揚感しかなかったです。

さて、『ミッドサマー』オリジナル版公開から間髪入れずにディレクターズカット版が劇場公開されるというチャレンジ、いや壮挙といっても過言ではないミッドサマー祭り。しかもオリジナル版もまだ公開中で劇場によってはディレクターズカット版と併映中という素晴らしい状況に。スコール!
 まず両作違いはオリジナル版の映倫のレイティングがR15+(15歳未満の入場・鑑賞の禁止)に対してディレクターズカット版はR18+(18歳未満の入場・鑑賞の禁止。R15+に加え、著しく性的感情を刺激する行動描写や著しく反社会的な行動や行為、麻薬・覚醒剤の使用を賛美するなど極めて刺激の強い表現の映画に指定される)。
 というか、R18の審査基準と映画を照らし合わせたらよくオリジナル版もR15+で公開出来たなと逆に思うわけですが、まあ15歳なんて数百年前なら元服して大人の仲間入りなのでアッテストゥパンを見せてもよろしいでしょうな。
 映画の中身での違いではオリジナル版でカットされたシーンが追加。特に新たな儀式が見られることのプレミアム感は格別です。
 そしてボカシなし。
クリスチャンの腰の動きを「頑張れ、頑張れ」とみんなで応援する(ぜひ応援上映の際は盛り上がって欲しいですね)アレの時のボカシがないです。実はクリスチャンのアレに血が付いているということでしたが、そういうところまで気をつかうアリ・アスター監督、フツーにキモいです。後ろめの座席だったので見えなかったですし、クリスチャンのアソコ見たくてディレクターズカット見てるわけではないですし!

そのほか細かなシーンが追加され、より一層クリスチャンのクズっぷりが強調されて最後のダニーの笑顔が最高にハッピーに感じられます。

二回目ということで前回あまり気を配っていなかった部分、特に背景など周辺部を意識して観ていたのですが、なんと背景がずっと動いているんですね。グニグニと。劇中で変なドリンク飲んでトリップしている時がもうすごい。森が蠢き、木が波打ち、人の顔が見える。キモい。キモすぎる。めまいに似た感じでダメな人はダメでしょうね。
で、この映画内トリップ感についてはSFマガジン4月号掲載の『ミッドサマー』監督インタビューで

“マジック・マッシュルームをやったときのヴィジュアルを正確に映画で表現するということを受けて立った人はいないんじゃないか”

と、ドヤ顔が目に浮かぶような発言のアリ・アスター監督でした。

※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。
用法、用量を守って正しくご鑑賞ください。

【追記】
出発前にペレがダニーに夏至祭の説明するとき「演劇のような」って言ってて、もしかしてホルガ村とあの祭りは芝居なんじゃないかと思いました。
赤毛女子(だったか)が小屋から出る時なんて大きく息を吐いて控室から舞台に出る役者みたいだし。
IKEAの商品が小道具で使われていても納得。

劇中の小道具がIKEAのものだったというツイート

https://twitter.com/motosuzukisan/status/1241726191012212736?s=21
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