正しくその名に恥じず、サイコ&ゴアなダークヒーローが意図せず地球を救うSFスプラッターアドベンチャー。
監督はカナダの過激映像集団「アストロン6」のメンバーでもあるスティーブン・コスタンスキ監督。
ポスタービジュアルから単なる低予算映画と思いきや、これが意外にもクリーチャー造形にしっかり拘るなどそうは見せない工夫が巧い。
物語自体に既視感がない訳ではないが、シュールに見せかけたベタな笑いの取り方は実に日本人好み。
一番恐ろしいのは人間だった…を文字通り地でいく、ヒロインのミミを堂々と演じたニタちゃんの風格が今作何よりの白眉。
上映館が少ない割にかなりのヒットを飛ばしているが、そもそもこの手のカルトスプラッター作品が最近稀では。
苦手な人からすれば一生触れないであろうジャンルの作品だが、作り手の愛をダイレクトに感じられるからこそ観客に愛されるのは至極当然。