エイガスキー

リンダ リンダ リンダのエイガスキーのレビュー・感想・評価

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
3.0
女子高生が文化祭最中の3日間でブルーハーツの曲2曲をコピーして演奏する話。4人のうち3人(ギター、ベース、ドラム)は経験者?で、1人(ボーカル)は日常会話ができるレベルの韓国人留学生。

話自体は山なしオチなしで淡々と進んでいくタイプ。誰それが好きだの嫌いだの、先輩何してるんすかだの、先生用事って何ですかだの、良くも悪くもどうでもいいシーンが続く。でも女子生徒がプールにだら~っと浮かぶ姿や、韓国語と日本語が反対になって繰り広げられる告白、ただただ「おめでとう」としかかかれていないケーキ、明らかに演奏の技量が上の生徒が前座等、工夫を思わせられるシーンもあった。

ラストの演奏シーンは微妙な演奏のたどたどしさがリアルで良かった。
その後、いわゆる打ち上げシーケンスもなしにパッとEDロールに向かうのがなんとも「らしい」というか、清々しさが伝わってきた。

気になったのはバンド経験者の3人の、今のバンドに対するスタンスが分からないこと。途中、どういった経緯で3人になったのかは説明されるが、じゃあ今、この時は今のバンドに対してどうなの?やる気あるの?男優先?と、よくわからない。
もちろんセリフで説明するなんて野暮なことはしなくていいが、もう少し「今のバンド」に対するスタンスが分かる描写が欲しかった。

学校のカーストで上位にいた人たちにはあるあるなのかなあ。学校カースト下位にいた自分は文化祭実行委員?だか部活?だかの、「何かを撮影している生徒」のほうに共感が向いてしまった。もしくは「最初に通った人」。