アニマル泉

復活のアニマル泉のレビュー・感想・評価

復活(1915年製作の映画)
4.5
ラオール・ウォルシュの初長編監督作品。サイレント映画。冒頭、カーテンが大きくたなびく窓辺に呆然としているオーウェン少年、少年が窓下を見下ろす、母の棺を納めた霊柩車が出発する。緊張感溢れる一連のショットが素晴らしい。下町のギャングの更生の物語である。
階段や扉が印象的だ。ラストは洗濯ロープからの落下が鮮烈だ。よく投げる映画でもある。
ピクニックの船の火事やラストの警察のガサ入れなどのモブシーンが素晴らしい。
二つのエピソードをカットバックする並行モンタージュが活用されている。グループショットが多用されて、見た目とアップの切返しはまだない。
トラックインとトラックバックの切返しによる強調が面白い。カメラの縦の移動撮影が鮮やかだ。回想場面もある。オーウェン(ロックリーフ・フェローズ)の身代わりにスキニー(ウィリアム・シラー)が捕まってくれた場面が回想される。オーウェンが首を絞めて殺人を犯そうとするのをマリー(アンナ・Q・ニルソン)が合成されて止める。視覚的な演出である。聖書の「復讐するは我にあり」が引用される。
人々がミルクをバケツの量り売りで飲むのが面白い。
フォックス作品。
アニマル泉

アニマル泉