ドント

グラマー・エンジェル危機一発のドントのレビュー・感想・評価

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 1986年。アンディ・シダリス監督、プレイメイトのお姉さんたち主演のスパイアクション2作目。小さな島を舞台にした麻薬の取引に絡む事件にスパイガールズ&ボーイズが立ち向かって、それはそれとしてヘビが人を喰ったりする。
 美人スパイアクションに動物パニック的な要素を加えようとした様子ながらこれがまるでこの、混ぜようという気力が感じされない。本筋と蛇が絡まないったらない。なんというか、ちゃんとしてほしい。とこがどっこい最後にうまいことやって、ヘビを敵に噛みつかせた上にバズーカで吹き飛ばすという荒業を見せつけられるので「なんか、まぁ、いいか!」という気持ちになる。
 そもそもがシダリス映画は女性のヌードとかっこよさがメインなわけで(これは1本でも観ればわかる)巧みな脚本とかそういうのは目指していないだろうし、あとは銃撃戦とか銃殺とか2、3回の爆破とかがあればOKだろ? な? という感じで営業しており、こっちもそういう定食を求めて観ているので「あるものが、ある」とそれなりに満足できる。ハンバーグ定食頼んだらハンバーグ定食が出てくるようなもんですよ。文句の言いようがない。
 ただそれにしたってこのハンバーグちゃんと捏ねてないし中が生焼けで、どういうことかと言うと話があっちゃこっちゃ行ってなんかよくわかんなくなるのである。別にあっちゃこっちゃ行かなくてもいいのに。これではハンバーグの味がぼやけてしまうのだ。
 ただし美人とハンサム、銃撃戦とか銃殺とか2、3回の爆破はちゃんと揃っているし、スケボー襲撃犯&ダッチワイフのロケットランチャー爆殺などふざけているというよりかサービス精神の発露とも見える過剰なシーンも楽しく、96分は長いとは思うけど、こういうモンだと思って観たら、こういうモンが出てきて、ダメな部分もあれど意外とイケてる部分もあって、損もしなければ得もしないという、いい具合にプラマイゼロの映画であった。ただアレだな、個人的には主役のプレイメイトより、敵のごっついお姉さんの方が素敵だったな……
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