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スパイの妻のkazu1961のレビュー・感想・評価

スパイの妻(2020年製作の映画)
3.8
▪️JP Title :「スパイの妻 劇場版」
Original : ※※※
▪️First Release Year : 2020
▪️JP Release Date : 2020/10/16
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2020-673
🕰Running Time : 115分
▪️Director : 黒沢清
▪️Writer : 濱口竜介、野原位
▪️MusicD : 長岡亮介
▪️Cast : 蒼井優、高橋一生、東出昌大、笹野高史
▪️Review
戦争作品ながらサスペンスに満ちて、正義、欺瞞、裏切り、信頼、嫉妬、幸福、それらのものを巧く表現しています。純粋に楽しめて、なおかつ国際的にも受け入れられた素晴らしいエンターテイメント作品です。
ほんと丁寧に表現した日本、神戸の1930年・40年代の会話、衣類、調度品、惚れ惚れする程に美しい暮らしが、徐々に歪んでいく様を、その端正な映像美、展開の読めない面白さ、底知れぬ恐怖を織り交ぜながら見事に描きっています。
主人公の聡子と優作、2人を取り巻く人々の、嫉妬や駆け引き。 愛か、正義か、時代の空気か。人が一番大事にするものとは。。。黒沢清監督の演出が光ります。

主人公聡子を今や大女優と言っても過言ではない蒼井優が見事に演じています。儚げでいて芯の強さを持ち、狂気にも近い想いを持って夫を愛し抜く聡子を圧倒的な存在感で演じています。そして夫役の優作には、『ロマンスドール』に続き演じるのは高橋一生。スリーピースに身を包み、聡明で正義の遂行のためには手段を選ばぬ優作を魅力的に体現しました。
(参考:公式HP)

物語は。。。
1940年、神戸で貿易会社を経営する優作(高橋一生)は満州に渡り、偶然恐ろしい国家機密を知ってしまいます。正義のために一連の出来事を明るみに出そうとした彼は、反逆者とみなされてしまいます。優作の妻の聡子(蒼井優)は反逆者と疑いの目で見られる夫を信じ、スパイの妻とそしりを受けても、愛する夫と手に手を取って生きていこうと決意するのですが。。。

▪️Overview
2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優主演の同名ドラマをスクリーンサイズや色調を新たにした劇場版として劇場公開。1940年の満州。恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった優作は、正義のためにその顛末を世に知らしめようとする。夫が反逆者と疑われる中、妻の聡子はスパイの妻と罵られようとも、愛する夫を信じて、ともに生きることを心に誓う。そんな2人の運命を太平洋戦争開戦間近の日本という時代の大きな荒波が飲み込んでいく。蒼井と高橋一生が「ロマンスドール」に続いて夫婦役を演じたほか、東出昌大、笹野高史らが顔をそろえる。「ハッピーアワー」の濱口竜介と野原位が黒沢とともに脚本を担当。「ペトロールズ」「東京事変」で活躍するミュージシャンの長岡亮介が音楽を担当。第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。(引用:映画. com)
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