タスマニア

私をくいとめてのタスマニアのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
4.0
2021年38本目。

ひえーー、想像よりずっと良かった!!
「勝手に震えてろ」と焦点は似てるのかもしれないけど、ギザギザ具合が違う感じがした。こっちの方がちょっと丸くて柔らかい。
感覚的なものだけど。
もちろん、たまにシャープな言葉をぶつけてきたりもしたけど。

多分、のんと林遣都という組み合わせが圧倒的に爽やかでファンタジーなんだと思う。
どこかの国の "不思議な王子様" と "不思議なお姫様" の物語みたいで、それでいて、親しみを感じるキャラクターの解像度の高さが魅力的だったわ。
「おひとりさま」の悩み方や拗らせ方や他者との関わり方のプロトコルがリアル笑
多田くんのなんだか、ちょっとだけ残念な感じとかも非常にリアル。
どちらも自分の中にいる一面だったりするし、多分描き方があまりにも鋭利だったら、攻撃的に感じてちょっぴり落ち込んだりしていたかもしれないけど、この映画は不思議。
すごーく心地よかったし、気持ちが良かった。

言うまでもないけど、のんってめちゃくちゃ可愛いね。
心が洗われるわ。良い意味で人間っぽくない。
透明感というか、妖精感というか。
あの稀有な存在が普通に OL やっていたり、料理していたりするのが不思議。
飛行機を怖がっていたり、内なる声と話していたり、ローマの街並みを歩いていたり、クジラの絵を描いていたり、そんな様がしっくりくる存在。
これからも素敵な映画に出てほしい。

あと、臼田あさ美最高。
あの役回り上手すぎないか笑
架空OL日記の小峰様を思い出したわ。それは、山田真歩も出ていたからかもしれない。
周囲に囚われずに、純粋に自分にも他者にも優しく生きている愛すべき女先輩象最高でした。

ローマに行って再会した友達が橋本愛だった時は「おお!」って声出たわ。
あまちゃん again in Roma.
近くにいると思っていた人が、物理的にも遠い場所で遠い存在になってしまったあの寂しさもすごく分かるわー。
すごく仲が良かった友達ほど、久しぶりに会うのがすごく緊張するもの笑
子供を授かっていることを「おめでとう」って言えて良かったね。

「おひとりさまの総本山」である、海外一人旅は既に経験済みなんだけど
もう一回行きたいなって強烈に思った。
というか、コロナ落ち着いたら行こうって今決めた。
それこそローマとか。
自分は飛行機で映画を見て声を殺して号泣するタイプです笑
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