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ヤルタ会談オンラインのtetsuのレビュー・感想・評価

ヤルタ会談オンライン(2020年製作の映画)
2.9
春に行われたオンライン映画祭"We Are One:A Global Film Festival"にて鑑賞。

もし、ヤルタ会談がZOOMで行われていたら……?
ソ連のスターリン、アメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、3人が繰り広げるユル~い歴史的瞬間。

深田晃司監督による短編映画。
平田オリザさんが、噺家・柳家花緑さんの依頼で書き下ろした落語を、改めて演劇化した『ヤルタ会談』。
その短編会話劇を、リモート映画として、リメイクした作品。
(写真を見る限り、キャストも続投している模様。)

画面がほぼほぼ一定のリモート映画では、観客と役者の距離感が重要になる。

有名人や知人、一度、作品で観たことがある人か否か。

それだけで、かなり作品の評価が別れてしまうのは確かである。

そのため、出演者が無名俳優である本作は、かなり不利な印象も受けたが、個性的なキャラクター描写&シュールな設定で、なんとかカバーしようとする志が感じられた。

また、原案が演劇作品のため、生の空気感が消えることで、面白さが半減している部分も見受けられたが、SNSのトーク画面を登場させるなど、見せ方の創意工夫には学ぶものも多かった。

参考

青年団『平田オリザ・演劇展vol.5』平田オリザ インタビュー | AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)
http://www.aihall.com/oriza_27/ 
(平田オリザさん本人が、原作について語っている記事。)

「歴史の闇を笑う罪」 平田オリザ「ヤルタ会談」レポート - せららばあどの随想録
https://nouvermensch.hatenablog.com/entry/2019/02/21/002651
(舞台版を観た方の感想。見たところ、内容はほぼ同じだった模様。)

2021/1/11
#シリーズ:コロナ禍の映画 を #シリーズ:コロナ禍の作品に変更、#シリーズ:リモート作品 を追加しました。
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