カテリーナ

ザ・ファブル 殺さない殺し屋のカテリーナのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

何年か前に『グラス・ホッパー』を見た
主役の生田斗真の名前が鈴木
原作では章ごとのタイトルにそのキャラクターの名前の判子が頁の中央よりやや上に
捺印されている ユニークだなぁ
1章は鈴木 その後は殺し屋の名前が続く
鯨、蝉、更にユニーク
『ザ・ファブル殺さない殺し屋』の殺し屋の安藤政信の役名は鈴木 岡田准一の役名は佐藤 日本一多いの苗字の佐藤や鈴木は
劇映画などでは避けられてるというイメージを勝手に抱いていた私の裏をかくような
役名がそこはかとなく新鮮
「佐藤」
「鈴木」
と平手友梨奈が呼ぶと、
その呼びかけも彼女らしくてフレッシュに響く

ギャグとアクションのバランスが
クッキリと分かれているけれど破綻してない そして深い味わい
一作目と二作目同様に繰り返し見る度に面白みが増す スルメ映画だ(私的に)

『ザ・ファブル』のスルメポイントは
向井理の台詞の「おい、おい、ジャッキー・チンか!」岡田准一のアクロバティック的に柳楽優弥を助けた場面で向井理が怒り狂う 彼の演じるチンピラが大阪弁で相手を罵る様は生き生きしていて
今での彼のイメージを払拭するのも爽快だった
『ザ・ファブル殺さない殺し屋』は全編に渡る平手友梨奈 センチメンタリズムなパートの彼女に尽きる
両親を強盗に殺されて車椅子で怪しげな男
堤真一に囲われてる薄幸の少女ヒナコを太々しく演じる 相手を睨む鋭い視線 
自分以外は皆敵のような冷めた言葉
堤真一がファブルに仕掛けた罠に嵌り
地雷を踏んで絶体絶命のヒナコ
ユンボのシャベルの中で閃光が煌めきながら爆音と振動のスローモーション
地雷から脚が離れ解放されたスイッチが伸び切るより先に佐藤のスピードが勝る
驚きと恐怖で大きく見開かれた目
それまでの出来事が走馬灯のように駆け巡る 引き戻される身体と心
このシークエンスに心掴まれた私は
憑かれたようにまた、再生を押す

岡田准一の一作目に引き続き大袈裟な猫舌描写や真面目なあの惚けた怒ってるような無表情がツボ
カテリーナ

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