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ザ・フラッシュのcocacorgiのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

なんでこれ劇場で見なかったアホ。マジで時間を戻したい。戻ってあの時の劇場に爆速で駆け込んで何も触れずに帰ってくるので。
と言っても、今意識のある今の時間軸の今の私と1mmも1秒もズレずに戻ってくるなんて不可能だろうな。一回やった時点でたぶん永遠に同じ時間軸に自分が同時に2人以上存在することになる気がする。
2人以上同じ人がいると、ここにいるエズラエズラを全部合体させてキングフラッシュを作りたいんですよ。〜って声がどこからともなく聞こえてきて、あの狂気のノリが見てる最中ずっと脳裏で反復横跳びしてた。1ポイント。
極私的な空耳でエズラエズラって響きはFoals。オーゥオッ〜 エズラ テ〜 エズラ エズラ エズラ テ〜 ばっばだ ばっばだ〜 ばっばだ ばっば〜 フゥーッ! 愛かもぉ 愛かもぉ 愛かもぉ 愛かもぉ 王かもぉ 1ポイント。
あとここでマ出すのは申し訳ないけど、幼少期にXメンエボリューションのナイトクローラーに変な扉を開けられた勢として彼にはものすごく思い入れがあるので忘れられないんだけど、テレポートがバグって向こうの世界を通過するみたいな回。フラッシュの時間逆走ゾーン見てる間ずっとあれ思い出してた。すごいワクワクを思い出させてくれた。エボリューションのOPの曲がすんごいカッケくて好きだったな。1ポイント。
カートゥーン繋がりでバットマンと言えばザフューチャー、犯人の犯沢さんみたいなバットマンがバットマンのイメージとして根強いのでアレを出されてたら心臓が止まってた。これ吹き替えで見たらもしかして哲章さんだったりするんだろか。1ポイント。
オープニングから最後の最後まで徹頭徹尾細けーこた良ーんだよのスタンスが滲み出てたので、こっちとしても細かいこと気にせずものすごく雑多なことを思い浮かべつつ楽しめた。
フラッシュさんの話だから、ふつーの人間の感覚としては情緒の変化が速すぎる。過去をイジれると分かった瞬間から実際に行動に移すまでの心の揺れ動きから始まって、人が雷に打たれるシーンを固唾を呑んで見守る時間とか、感動の別れを経てから裁判で無罪を勝ち取ったあとのパスタの位置が変わったんだメンタルの陰のテンションから陽のテンションに変わる間隔まで、ずーっと、人の心が動くための原因がキレイにぜんぶ2つずつくらい抜け落ちてる様な速さで進む。私が知ってる時間感覚じゃないので、むず痒い新鮮さがある。1ポイント。
ものすごく私的な問題を発端にして、私的な世界の見方をして、私的世界の危機を引き起こして周りを巻き込みながらも、結局自分1人で納得して解決する。主人公が勝手に1人で走って終わるだけの話。超人を引っ張り出して、内省的なマルチバースを広げて、勝っても負けてもどっちでも良い大戦が始まって、もはや途中から何を目的に進んでるのか分からなくなって、親子愛をチラッとはさんで、最後にジョージが全部持ってく、極端な言い方をすると、今まで見たアメコミ系で1番どーでも良い話がこれ。良い意味で1ポイント。
ヒーローが自分の力を最大限に活用して、誰かのためでなく自分のために、周りへの迷惑も厭わずに、世界の在り方を自分好みの形に成形する。極々私的でもはやヒーローと呼べるかさえ謎なエズラの回。とゆうかヒーローの矛盾が飽和し始めてるのかな。
今回の冒頭のシーンの中でも、子どもたちが横断中の道路に、バットマンがあえて車を突っ込ませようとした節のある戦術を見せたし、ともすればこのスーパーヒーローたちに囲まれて唯一生身の人間であるバットマンは、自分が守れる世界の範囲を自覚して、守るものを取捨選択してる。ぜんぶ守ることは不可能だから、見捨てて良いものの選択肢を持ってる人だった。
誰かが見れば歪にも見える等身大の人間性を隠さないヒーローが定番になりつつあって、その中でもやっぱりフラッシュが断トツで自分本位なのがすごくハマった。
一歩間違えればヴィランになりうるヒーローの危うさ、とゆうか実際にそうだったワケだけど、この話自体がそもそも同情しちゃうタイプの敵キャラのバックグラウンドにありそうな話でもある。
昔から、ヒーローってちょっと右翼的とか、説得しないで即暴力野郎とか、穿った見方をすれば手放しで心酔してるとバカにされる代表みたいなとこあったけど、この粗雑なとこ含めてアメコミだからってゆう開き直って底抜けな最近のノリ好きだわ。
アンディモウスキカッテヤティ!
cocacorgi

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