cocacorgi

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のcocacorgiのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

この先もしもトム・クルーズ 製作総指揮 × ポール・W・S・アンダーソン 監督 最強タッグの夢みたいな映画を今すぐ絶対に見ないとヤバいなって気分になった時、そんな満たされない欲に耐え忍ぶ必要がないとゆう安心感はすごく心を和やかにする。
まごう事なき由緒ある伝統のジュラシックで、しかもワールド。新旧メンバー揃い踏み、怒涛の1作目リプライズ、愛する娘の奪還、悪の組織に潜入、市街地で大迫力のチェイス、手に汗握る大胆不敵なスパイ活動、迫り来る巨大イナゴ、息もつかせぬ裏切りの連鎖、黒幕は誰だどっちだ結局なんだどこだ、とりあえず一旦みんな怪しいムーブを止めて、あんたがそう簡単に改心するなら今までの2時間半の壮大な無駄足スペクタルはなんなんだ、とゆうか恐竜さんはどこだ、私は何を見た。
伝えたいことやセリフではあらゆる生物の共存共栄を謳い、誰も彼も何もかもがこの世界の主人公であり脇役でありそうでなく、誰か1人何か1匹どこの1種族を中心に世界が回るワケじゃない、と全方位に散ったありがたいテーマを万感の想いで受け止める。
ジュラシックパークとゆうタイトルがそもそも矛盾だったことを踏まえて、ジュラシックワールド新たなる支配者。恐竜の世界における新しい支配者とは即ち恐竜じゃない、イナゴの可能性はたぶんないから、つまりこれからはもう人間の時代なんだよと。矛盾している。人間の慢心と傲慢を喚起しながら、見せ方や話の展開で終始やっぱり人間本位に主導で優位に、高度なテクニックで疑問の種を蒔きつつ、タイトル矛盾の伏線を見事に回収している。うまい。
そしてみんなを主人公にすることで、みんなに役割があるがゆえにそれぞれの役割が1人いないくらいならそれほど物語に支障ないレベル、とゆう逆説的に誰かの話にしないみんなの話に繋がる。深い。
絶対にみんなが好きであろうティラノサウルスさんをワキに押しのけて、知らん恐竜さん同士で睨み合いが始まったシーンに今の映画界の縮図を見た。ぬかりない。
コリントレボロウとゆう人の映画論と職人技が綺麗にマッチしてすごくすごい映画だった。これでアカデミー賞じゃないなんて信じられない。
回を重ねるごとに、順当に、真っ直ぐに、確実に、堂々と、違うそうじゃないを極めていくことで、翻って安心感に繋がるジョボハザードとゆう名作。あれに限りなく近い。めちゃくちゃ褒めてる。
cocacorgi

cocacorgi