ショートショートフィルムフェステイバル & アジア2020のオンライン会場で鑑賞。
眠らない街・東京。
夜の仕事で生計をたてている女性は、今日も男性客のもとへと足を運ぶ。
しかし、そこにいたのは、地方に帰ったはずの元カレで……。
森山未來さんが『きみの鳥はうたえる』などで人気急上昇中の女優・石橋静河さんをヒロインに迎え、監督・主演を務めた短編映画。
タイトルやあらすじの印象とは一味違う、オシャレな馬鹿馬鹿しさが、なんともクセになる不思議な短編映画だった。
お互いの事情を隠そうとする二人の会話が、少しずつミュージカル調になり、いつしかダンスが始まっているという、かなりシュールな展開。
さらに、舞台が、ほぼホテルの一室というワンシチュエーションでありながらも、チープに見せないところは、森山未來さんのセンスだなぁと。
また、美しい映像やカメラ、照明、さらには、主演二人の演技力とダンスという魅力を活かし、多忙なスケジュールの中、限られた時間で、このクオリティの作品を完成させた部分には、監督の手腕が感じられる。
俳優業に関わらず、マルチな才能を発揮している森山さんだけに、ぜひ、今後も、その監督作品を観てみたいなぁと思わされる作品だった。