牛猫

キャッシュトラックの牛猫のレビュー・感想・評価

キャッシュトラック(2021年製作の映画)
3.9
現金輸送車の運転手となる謎の男と大掛かりな強奪計画の成り行きを描いた話。

ジェイソンステイサムの最強っぷりとガイリッチーの巧みな演出がガッチリはまって、最高に面白かった。冒頭の強奪シーンからハラハラしっぱなし。BGMも低音が効いていて不安を掻き立てられる。5月に公開した「ジェントルメン」は幾分ノリが軽めだったのに対して、こちらは人がお構いなしに死んでいく渋めのクライムアクションに仕上がっていた。

ジェイソンステイサムのキャラも設定も秀逸。登場時から只者じゃない感が溢れ出てしまっていたけど、いざ正体を表したときのカタルシスは半端ない。いつ暴れ出すのか引っ張っておきながら、満を持して始まるドンパチに心を鷲掴みにされた。

しかし、終盤の展開が少し駆け足気味というか、雑。時系列をいじくって主人公Hの過去を丁寧に描いてきたのに、肝心の決着の付け方がどうもスッキリしない。
輸送会社は大打撃どころの騒ぎじゃないし、元特殊部隊チームも根っからの悪ってわけではなさそうに描かれているので素直に喜べない。家族のその後も気になる。ステイサム一派も作中で腹心が助言していたようにタダでは済まなさそう。

銃撃戦の見応えが抜群だし、強くて冷酷なステイサムがカッコいいので、決してハッピーエンドではないのにスカッとできる作品だった。