アマプラで終了間近な映画だっていうので慌てて(^^;。でもこれはなかなか面白い作品に出会えたなと思いました。
どんな事情があったにせよ、子どもにまともに学校にも通えないような暮らししか与えられない親がいいとは思えません。その上、人ん家をだまって使っちゃったり、人の車を拝借しちゃったり。貧しくても頑張って真っ当に生きてる人のことを考えたら同情の余地もあまりないような親ではあります。
ただ、この親たちにはまだ子どもに対しての愛がある。どうしょうもない生き方の二人だけど、そこだけは誠実で、自分が間違ってたら謝れる程度には真っ直ぐな気持ちを保っているし、泳げないのに海の中の岩場に猿の人形を取りに行くくらいには純粋だったりします。だからしょうもない親だなあと思いながら最後まで嫌いにはなれませんでした。
途中、本当か嘘か判別つかないような芝居がかった会話を何度かするのですが、その効果は一体何だったのでしょうか？自分たちの暮らしのしょうもなさを紛らわすための知恵みたいなもの？ドキッとする話でもしないとやってらんない的な？
宇宙服の青年の登場も意味がなかったとは思わないけど唐突な気もする。
演出的なものは偉そうに言えば若干チグハグな感じもしたし、良く出来た映画だとも思いませんでしたが、現代社会の中でこんな風にしか生きられない親、そんな親の元に生まれた子どもの話としては、観終えたあと心情的に嫌な思いは残りませんでした。
この少女がこの先も親の愛を感じて生きて、出来れば明るいひなたの道を歩めるといいなと思いました。なんかこの子なら大丈夫な気もしたんだよね。だからこれ、なかなかいい話だったんじゃないかなと。
意外と評価低いけど、私は面白かったです。
