恭介

オールドの恭介のレビュー・感想・評価

オールド(2021年製作の映画)
3.7
名作、迷作、珍作を量産してくれる
シャマランお得意のハッタリ(褒め言葉)
を利かしたミステリー。

いまだに彼の映画にラストの
ドンデン返しを期待してしまうほど
メジャーデビュー作である
シックス・センスのインパクトは凄かった。

ま、次作のアンブレイカブルも
そんなドンデン返しを煽るような
宣伝をしちゃったし余計にそんな
イメージを植え付けられるハメに。

これはあくまでも個人的な意見だが
彼の映画の見どころはラストじゃなく
実はそこに至るまでの過程で
広げられるハッタリという風呂敷のデカさ
が見どころだと思う。

この際、エアベンダーと
アフターアースは抜きにして(笑)

風呂敷がデカければデカいほど
当然ラストに対する期待度も比例して
デカくなる。
ただ、期待度に比例して間違いなく
不安度もデカくなる。

・・・ちゃんと回収してくれるのかなぁ?

みたいに(笑)

だから風呂敷は諸刃の刃なのだ。

しかしシャマラン映画の大半は中盤までの
盛り上げ方が生命線で、これが彼の
映画の良し悪しを決定付ける要素だ。
(あくまで個人的見解笑)

で、本作のオールド。
風呂敷のデカさで言えば中々の良作だ。
中盤までグイグイと引っ張られ
ラストの期待度は彼のフィルモグラフィの
中では突出しているほどデカい。

系統で言えばハプニングと同じような
風呂敷かな。

風呂敷ランキングでいうと
オールド
ハプニング
サイン
アンブレイカブル
レディインザウォーター
が上位五作品。

で、このオールドはちゃんと畳んで
くれるラストにはなっている。
ただ惜しいのはラストのオチが途中で
読めてしまう事。

こうなるとシャマラン映画の魅力が
半減してしまう。
(あくまでも個人的見解笑)

なんならもうラストは
ちんぷんかんぷんでも構わないとすら
思えてくる
(あくまで・・・・笑)

それだけ上手くハッタリをかまして
くれるだけで自分としてはアリなのだ。

しかし、割と少なめの予算で
毎回キッチリ興行収入をあげ
利益を回収できてるシャマランは凄い。

映画会社としても非常に有難い
存在だろう。

来年の春先には監督・脚本を務める新作が
公開予定。
次はどんな風呂敷を広げてくれるのか
楽しみに待っていよう。
恭介

恭介