"どちらが誠実か教えて。黙認してきたことか、踏み出したことか"
【STORY】
20世紀初頭。完全な男性優位社会に生きたマリアは、横暴な夫や息子へのせめてもの抵抗として、召使である運転手との駆け落ちを決行するが…
【一言まとめ】
●シンメトリー!
●完膚なきまでの差別、決死の抵抗
●貫き通す淡々とした雰囲気
【感想】
《東京国際映画祭③》
《女性に不利な社会を生きる3貫①》3貫目
この監督も中々のシンメトリー大好き芸人ですね!!
ドーンと目に飛び込んでくるオシャレな左右対称構図が印象的な作品でした。
男の不倫・不貞は容易く庇われ、女の駆け落ちは精神病扱い!?
あからさま過ぎて唖然とするほど完膚なきまでの性差別社会。そんな社会に決死の覚悟で抵抗した女性を描き上げる作品でした。
今日連続して観た『ビリーブ』や『パピチャ』とは異なり、感情を揺さぶるような大きな演出はあまりなく、基本的には淡々とした叙事詩のような雰囲気を貫き通していました。
受け取り方次第では "最後まで大して盛り上がらない感" があったので、そこは好みが分かれるかもしれませんね!
(僕はこれはこれでアリ派ですが、ラストはもう少しドラマチックで "映画的" な盛り上がりがあってもよかったかも、とは思います)
抑揚的な大仰な演出はありませんがその代わりに、演劇を交えたり、独特のカラフルさや上述のシンメトリー構図があったりと、映像面が刺激的で楽しめる作品でした❗️
【個人的ランキング】
《TIFF2020トップ10》
①燃ゆる女の肖像
②皮膚を売った男
③ラヴ・アフェアズ
④ノー・チョイス
⑤スカイライン-逆襲-
⑥トラブルウィズビーイングボーン
⑦新感染半島 ファイナル・ステージ
⑧ポゼッサー
❾モラル・オーダー
⑩スレート
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観た回数:1回
直近の鑑賞:東京国際映画祭(20.11.01)