まるちよ

エスター ファースト・キルのまるちよのレビュー・感想・評価

2.8
成長ホルモン異常娘エスターの過去が描かれる。
とは言え、1のちょっと前くらいだと思われる。
精神病院から逃げ出した「リーナ」がエスターとして生きていく出だしの話。

前作では後半で明かされた「体は子供、中身は大人」という設定だが、今作の場合はそのせいでエスターなりに苦しみを抱えているという背景が見れて良かった。
恋をするシーンや、ネズミに愛着を持つシーン等。確かにサイコな危険人物ではあるけど不思議と同情してしまう。
詐欺の才能、容赦ない残酷さ、高い教養と言った要素はハンニバル・レクターみたいで、エスターにも妙なカリスマがある。
デッドバイデイライトのキラーにしても良いくらいキャラクタは立ってるんじゃないだろうか。

1と同じような感じでまた家族に潜り込んで殺人するのかな、と思っていたら実は家族にも暗い秘密があって、エスター顔負けの危険人物だらけだったという点がびっくりだった。
この1とは趣の違う展開が斬新で、よりエスターへの感情移入を高める事ができてとても良かった。

1に比べるとホラーというジャンルでは無くなったけど、今後も楽しみ。
でもエスターを演じるのは唯一無二のイザベル・ファーマンで、この人以外には考えられないから続編は厳しい点が悲しい。

グロシーンもそこまで強くない、オススメできる名作。
まるちよ

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