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グッドボタン 暴走する若者たちのYOKのレビュー・感想・評価

3.2
インスタのいいねが欲しすぎて過激な投稿が増えて行く系かと思ったら斜め上の暴走っぷりだった。

今作の問題児の1人ケリーは里子。お金持ちで可愛くてインスタで人気のあるキラキラ女子が大嫌いで、インスタの投稿でバチバチやり合っているうちに謎の方向に暴走していく。

完璧に仲間内なネタ(中傷のしあいっ子)で盛り上がってるから、なんでこれが?って言うような投稿でいいねを稼ぎ、フォロワー数を増やしていく様は「学校」「学生」っていう閉じられた世界ならではな感じをひしひし感じた。

主人公のマディは流されやすい子なのかも。彼氏が言うように優しい子なんだろうけど、自分の意思を上手く押し通すことが出来ず今回のゴタゴタに巻き込まれていく。お母さんと彼氏がいい人だから支えてくれる人がいる分、誰も支えてくれる人のいないケリーとの違いが顕著。

映画の副タイトルにある「若者の暴走」って言うよりは「ケリーの暴走」って感じ。

過激なネタをSNSに投稿して有名になろ!ってサイコパス振り切ってる「トラジティガールズ」って映画があるんだけど、それをめちゃくちゃマイルドにして現実にありそうにした映画って感じ。いや、違うか。でもSNSを利用した若い女の子、ってとこは同じ。トラジティガールズはもっとサイコパス殺人映画。(私は好き)

全体的にはまぁ楽しめる映画には出来上がっているけど、要所要所で、よくそれで上手くいったな?と思える箇所もあった。とくにケリーが敵視してるサーシャの陥れ方とか。

マディの彼氏がめっちゃ良い奴で、本当にこの人と付き合ってよかったね!って思った。何を言ってもまずはマディを信じて力になってくれるの素敵すぎた。なんて大学落ちたん?ってくらい機転が利くので、最初の大学とは縁がなかったんやな。楽しいキャンパスライフをすごしておくれ。

話のまとめ方は、なんかアッサリしてたけど、まぁこうするしかないよねって終わり方。ケリーの抱えている闇が深いことはわかったけど、やりすぎだし、劣等感から来る「お前も同じ気持ちをあじわえ!」って思う気持ちもわかるけど、程度があるじゃん。

しかしアメリカのプロムって文化は羨ましいよね。若くてキラキラしている時にめっちゃ着飾ってパーティを楽しむってやってみたかった。ラストのマディめっちゃ綺麗で可愛かった!
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